人間の偏見 動物の言い分 動物の「イメージ」を科学する

高槻成紀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784781616612
ISBN 10 : 4781616615
フォーマット
発行年月
2018年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
271p;19

内容詳細

タヌキは”まぬけ”で、キツネは”ずるい”?
そのイメージにはワケがあった!
人間が持つ「動物のステレオタイプ」はどこからきたのか。
生態学者がひもとく「人と動物の関係」
言葉、歴史、生態、民話・伝承・……・動物へのイメージの起源と変遷がわかる!
**********
第1章 たくさんある動物にまつわる言葉
第2章 動物のイメージはどこからきたのか?
 進化生物学的に見た好まれる動物の条件
 パンダはどうして人気者なのか?
 恐怖心や不快感が嫌われる動物を生む
 ヘビはなぜ気味が悪いのか?――――――――ほか
第3章 ペットとしての動物
 忠実で人なつっこいイヌ
 気まぐれで孤独なネコ
 可愛さを絵にかいたようなウサギ
 なぜネズミは嫌われてしまうのか?――――――――ほか
第4章 家畜としての動物
 のんびりと牧歌的なウシ
 颯爽と駆けるウマ
 鼻が印象的なブタ
 ヒツジとは似て非なるヤギ―-――――――ほか
第5章 代表的な野生動物
 人にあまりによく似たサル
 間抜けでずんぐりしたタヌキ
 狡猾であやしいキツネ
 巨大だけどお人好しなクマ――――――――ほか
第6章 利用される「野生」動物
 本当は飼育が難しいアライグマ
 観光客を呼ぶ奈良のシカ
 捕鯨とイルカショー――――――――ほか
第7章 動物観の変遷
 狩猟採集・農業・都市生活における生活の変遷
 都市生活はヒトをどう変えたか?
 民話・伝承に読み取る動物観の変遷
第8章 私たちは動物とどう向き合うか
 史実に残る「動物裁判」
 高等・下等の境界はあるか?
 パンダ・フィーバーの問題
 現代人と動物のステレオタイプ――――――――ほか

高槻成紀(たかつき・せいき)
1949年鳥取県生まれ。東北大学大学院理学研究科修了、理学博士。
東京大学、麻布大学教授を歴任。現在は麻布大学いのちの博物館上席学芸員。
専攻は生態学、動物保全生態学。ニホンジカの生態学研究を長く続け、シカと植物群落の関係を解明してきた。最近では里山の動物、都市緑地の動物なども調べている。
著書に『野生動物と共存できるか』『動物を守りたい君へ』(ともに岩波ジュニア新書)、『タヌキ学入門:かちかち山から3.11まで』(誠文堂新光社)、『唱歌「ふるさと」の生態学~ウサギはなぜいなくなったのか?』(山と渓谷社)、『都会の自然の話を聴く: 玉川上水のタヌキと動植物のつながり』(彩流社)ほか多数。

【著者紹介】
高槻成紀 : 1949年鳥取県生まれ。東北大学大学院理学研究科修了、理学博士。東京大学、麻布大学教授を歴任。現在は麻布大学いのちの博物館上席学芸員。専攻は生態学、動物保全生態学。ニホンジカの生態学研究を長く続け、シカと植物群落の関係を解明してきた。最近では里山の動物、都市緑地の動物なども調べている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ユウユウ さん

    人間は自分の都合で動物にイメージをつけている。そのイメージや扱われ方、実際の生態が端的に書かれていて、面白く、時に考えさせられながら読みました。

  • いちりんご さん

    図書館本。時代や環境が変わることで人間と動物の関係も変わっていっているんだなと改めて感じた。動物も昆虫も生きていて、人間が「かわいい!」って思うためだけに存在するわけじゃない。小さい頃、バッタとかを捕まえて競争させたりとか、ダンゴムシ飼ったりとかしてたのを思い出して、動物と直接関わる機会ってほんとに少なくなったなーと実感。偏見を持たないためにも正しい知識が必要だな〜

  • spatz さん

    いまや通用しなくなった、動物が含まれる言い回しの意味や歴史的背景。人間の歴史生活の変化を抜きにしては説明がつかない。人間は生産者ではなく消費者となり、食べるものは生きた動物の体の一部だということを認識しなくなる。東西の認識の違。狼が西洋では悪魔的な負のイメージがあるのにたいして、日本では害獣の数を一定に抑えるための意義がある。どちらかといえば正のイメージ?しかしそのどちらもがある種畏怖の念を思い起こさせるものであろう。などなど。

  • 遊々亭おさる さん

    神様として崇められていたニホンオオカミは明治政府が施した教育改革により欧米の価値観が輸入され、次第に悪魔の象徴と見なされたことが絶滅に繋がった⁉我々が動物に対して抱いているステレオタイプなイメージの根源を歴史的・文化的な側面などから読み解きつつ、動物豆知識も豊富に紹介してくれる一冊。命に優劣を付け、人間を害する存在は徹底的な駆除の対象とする。実はこれ、無知や偏見が生んだ行いだとしたら?作物を荒らす害鳥であるスズメとも共存共栄の道を歩いたお百姓さん。無駄な殺生を控えるために必要なのは知識と日本人が歩んだ道。

  • yamakujira さん

    動物にまつわる言葉を取り上げ、動物を野生動物と家畜とペットに類型化し、それぞれのイメージを解説してから、動物観の変遷に言及して、都市化した現代における課題を考察する。とても興味深いけれど、動物の「イメージ」を科学すると言いながら、どこが科学なのか首を傾げてしまう。殺すために育てる畜産業、膨張するペット産業、急激な人口増加、農業人口の減少、自然保護の矛盾などなど、本書の裏には多くの問題が透けて見えるのに、肝心の第8章は提言が乏しくて残念だった。「私の中でまだ発酵中」という著者の言に期待かな。 (★★★☆☆)

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