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数の概念 ブルーバックス

高木貞治

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065170670
ISBN 10 : 4065170672
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本近代数学の祖・高木貞治(明治8年〜昭和35年)が昭和24年に物した生涯最後の著書。「数とは何ぞや」という問いに、「一般的教養としても、哲学的思考を有する人々の関心をひく問題」として、簡潔に答えを提示。整数とは、有理数とは、実数とは。矛盾のない理論を証明すべく挑む。大学院生時代の明治31年に物した初の著作『新撰算術』以来50年、生涯続いた「算術」の基礎への関心が、ここに貫かれている。

目次

前書き
第1章 整数
§1.整数の公理
§2.一般定理
§3.無限列としての整数
§4.加法
§5.乗法
§6.無限列の範疇性
§7.自然数、正負の整数
§8.物の数、計量数
§9.無限集合
§10.環
第2章 有理数
§11.有理数の四則
§12.有理数の符号と大小の順序
§13.有理数の集合
第3章 実数
§14.連続集合
§15.連続集合に関する一般的の定理
§16.加法定理
§17.実数の概念
§18.数列の収斂
§19.乗法・除法
§20.十進法による実数の表現
§21.実数体系の特徴
附録
§22.カントル、メレーの実数論
§23.巾根について
§24.加法公理の幾何学的の意味
§25.連続公理と加法公理との交渉
補遺
解説(秋山仁)

【著者紹介】
高木貞治 : 1875年4月21日〜1960年2月28日。岐阜県大野郡数屋村(現・本巣市数屋)に生まれる。東京帝国大学理科大学(理学部)数学科卒業。1898年、ドイツへ留学。1901年、ドイツから帰国、同年、東京帝国大学助教授。1904年、東京帝国大学教授。1920年、論文「相対アーベル数体の理論について」を発表。「高木類体論」とよばれるこの論文は世界的に評価された。1932年、第1回フィールズ賞の選考委員に。1936年、東京帝国大学を退官。1940年、文化勲章を受章。『新撰算術』『新撰代数学』『新式算術講義』『数学雑談』『代数学講義』『初等整数論講義』『近世数学史談』『解析概論』『代数的整数論』『数学の自由性』など、今なお読み継がれる名著を発表した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    高木先生のこのような本がブルーバックスから出ていることをお気に入りさんの感想から知ることができました。私は文系ですが、学生時代から何度も先生の「解析概論」に挑戦してはいつもどこまでわかったかわからない感じでいました。この本はもっとやさしく基本的な「数」の概念(整数、有理数、実数)を数理哲学のような感じで説明してくれています。本書の三分の一くらいは秋山仁先生の解説があり、これが非常に役立ちました。再度「解析概論」に挑戦しようかという気持ちになりました。

  • evifrei

    「数学を考えるうえで大原則としている‘’数についての概念や公理‘’が、そもそも完全なものなのかどうか、そこに立ち返ってみよう、数についての公理系を構築してみよう」という主旨から書かれた一冊。淀みなく続いていく明瞭な論証は清々しさを感じた。整数論を中心にして展開されるが、初学者にも食い入る様に読ませるのは著者の敏腕の故なのだろう。どうしてそうなるのか、どうやってそうなるのかに力点が置かれている様だが、読んでいる途中も正に頭のなかでその疑問がほどかれていく事の連続だった。著者の人跡を丁寧に辿った解説も面白い。

  • 寝落ち6段

    xy=yxとなるのは自明的ではあるが、なぜだ。「えんぴつを1人に3本ずつくばります。5人にくばると、えんぴつはなん本いりますか」となれば、単位になる本数が人数分必要なので、小学校では3×5と表す。しかし、数学者は、5×3でもOKとした。これをテレビで見たとき、「立式の思考過程とその説明」と「計算方法の法則」を混同していると思った。算数と数学の混同だといもいえると思う。論理的である数学の面白さもあるが、著者の美学が随所に記され、そういった矛盾も矛盾ではなく、視点が違うだけだと新たな知見も得られたが、難しい。

  • 元よしだ

    読了 後半の秋山仁先生の解説がよかったです

  • 原玉幸子

    60頁超に亘る、ヒルベルトと著者の交友や、著者が研究した代数的整数論に関する数学者秋山仁の概説の方が本題より面白いので、本書自体の評価は難しいです。それでも、自然数・有利数・実数の其々を数直線上で我々がイメージしている感覚を、公理から一つ一つ証明する著者に敬意を表し、◎推奨とします。それはどういうこと?と問われても答えられませんし、理解の出来る度合いも数論(の解らなさ!)よりちょっとましな程度です。(◎2019年・冬)

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