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どん底 小学館文庫

高山文彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094061789
ISBN 10 : 4094061789
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

前代未聞の部落差別事件の犯人に迫る

【著者紹介】
高山文彦 : 1958年宮崎県高千穂町生まれ。99年、『火花 北条民雄の生涯』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ろくせい@やまもとかねよし

    遣り場のない気持ちが胸を締めつけた。九州の部落解放活動内部で起こった予想外の自作自演部落差別事件のレポート。差別の根源となった行政制度成立から、明治の民主化で無常にも副次産物となった差別の復古と定着、そしてその解放に果敢に挑む活動の歴史を描写しながら、この理解不能な事件の動機に迫る。理不尽な社会に挑戦する大きな目的に、埋もれた足元活動者が自身を脅迫し被害者を装う様子が生々しく記される。二つの印象が。一つは、これがたった10年前の事件であること。もう一つは、どのような社会でも利他性に希薄な人があることを。

  • リキヨシオ

    どうして部落出身者自身が自作自演の差別行為を行ったのか…という実際に起きた事件を追ったノンフィクション。福岡県立花町の嘱託職員で被差別部落出身の男性に差別ハガキが送られる。5年にわたった44通の差別ハガキ。部落解放同盟は犯人の特定と人権啓発を訴え…町内だけでなく福岡県を騒がせた事件…しかし警察に犯人として逮捕されたのは被害者だった嘱託職員だった。江戸時代に完成された身分制度…明治4年の解放令により身分が平民となった事により発生した部落差別が現在まで影響を残している…事件と同時に部落差別の歴史も述べられる。

  • miel

    理不尽な謂れなき差別に翻弄される人生にはどれだけの苦労とかなしみがあるのか想像がつかない。ただ、それを逆手に取る行動は許されるものではない。なんとも後味と読後感の悪い現実がやるせない。

  • 鉄野ブタ

    部落に生まれ、部落に住み、部落解放運動に携わる男が、自分自身や周囲の人間に差別ハガキを出し続けたという不可解で悪質な事件。大切な事を言わないではぐらかし続ける男の姿にはイライラしたし、彼を信じて支えた家族や周囲の痛みは計り知れない。 犯人の山岡(仮名)は小悪党だが、差別を利用し、法律では裁ききれない悪事を働いた事を考えると大悪党よりも始末が悪い。 山岡の事件の前に、教師に差別ハガキが届き転勤に追いやられた事件があったが、教師を追い詰めた妻や上司は犯人以上に悪質ではないだろうか。

  • Ikuto Nagura

    こんな事件が21世紀にもなって起きている事実を知り、部落差別の根の深さに悲しくなる。面白半分に部落を揶揄する「差別された側が自殺にまで追いつめられるという悲惨を想像すらできない、虚ろな人びと」の軽さと、生活のために部落差別を利用せざるを得ない山岡一郎のどん底。その血から逃げたくとも逃げられず、社会から婚姻や就労の差別を受け、同じ境遇の者たちからは、出自を誇れ・差別と闘えと糾弾される袋小路。水平社以来の理念で活動する組坂幸喜氏らの熱き思いも、人の世に熱を伝えられないどん底の袋小路に入ったようで虚しく思える。

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