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君は隅田川に消えたのか 藤牧義夫と版画の虚実

駒村吉重

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062168786
ISBN 10 : 4062168782
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2011
Japan

Content Description

美術評論家・洲之内徹が絶賛した、戦前の版画家・藤牧義夫。その消息は今も不明で、作品にはさらに大きな謎が残る。藤牧生誕100年、彼の生きざまを描き、絵巻と版画に秘められた怪事を追うノンフィクション。

【著者紹介】
駒村吉重 : 1968年長野県生まれ。ノンフィクション作家。1997年から1年半モンゴルに滞在、帰国後から執筆活動に入る。2003年『ダッカへ帰る日』で第1回開高健ノンフィクション賞優秀賞、2007年『煙る鯨影』で第14回小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    昭和10(1935)年9月、藤牧義夫はわずか24歳と8か月にして、だれにもなにも告げずに下宿があった東京浅草の界隈から忽然と消えた。その生死はいまだにさだかではない。彼の遺した主な作品は東京国立近代美術館に所蔵されている。代表作≪赤陽≫、そして総延長60メートルにも及ぶ桁外れの大作<隅田川両岸画巻>がある。僕がこの版画家を知ったのは、NHKの日曜日美術館の「生誕100年 藤牧義夫 モダン都市の光と影」だった。そして、このミステリアスな書名に魅かれて読んだ。藤牧はなぜ消えたのか、それを知るのは藤牧と最後に会

  • ひねもすのたり

    藤牧義夫は昭和初期に活躍した版画家。「隅田川絵巻」が最も知られているようです。しかし作品同様に関心を持たれるのは24歳で突然失踪。現在に至るも行方不明というプロフィールです。78年の遺作展が再評価のきっかけとなりますが、それを主催した画廊主の疑問が本作の端緒。遺族、同時代を知る美術評論家。そして藤牧の作品を数多く所有する高名な版画家。調べるほどに深まる謎と矛盾と贋作疑惑。藤牧が姿を消す雨の夜を再現する描写は迫力がありました。私のような美術オンチでも楽しめたので詳しい方なら更に楽しめると思います。↓★4.5

  • 辺野錠

    行方をくらませて消息不明の版画家と言うのもミステリーなのに現実はさらにミステリー! 生い立ちを追っていったら途中で細部が違う同一作品という謎が出てそこから作品の改ざん、捏造疑惑など不自然な点がボロボロと出て来てこれまで知られていた藤巻義夫像が虚像になっていくのがスリリングであった。特に作品がでっち上げられたという疑惑は想像の斜め上過ぎる。本当に何処へ消えたのか。一体何が起こったのか。誰がやったのか推測できてもその人は亡くなって藪の中で近代だというのに真相は闇の中過ぎる。

  • 駄目男

    タイトルに惹かれて読んでみたが意外と分かり辛かった。 確かにミステリー作品のような事実だが版画に対する知識もなく実物を目の前にして贋作問題を話されているわけもないので余計に難題だ。 藤牧義夫の足取りはまったく謎でこれでは失踪の意味さえ解らない。 確かに自殺とは思えない印象はうける。

  • まめはち

    ワタクシ、長年、小野忠重の捏造した藤巻義夫伝に騙されていました。東京都現代美術館のコレクション展で7月上旬まで『隅田川両岸画巻』と木版画数点を公開中です。いつか少年期に描いたお父様の威徳を偲んで作成した三岳全集も公開してほしいものです。

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