グラン・ヴァカンス 廃園の天使 1 ハヤカワ文庫JA

飛浩隆

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150308612
ISBN 10 : 4150308616
フォーマット
出版社
発行年月
2006年09月
日本
追加情報
:
16cm,494p

内容詳細

仮想リゾート“数値海岸”の一区画“夏の区界”。南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、取り残されたAIたちが永遠に続く夏を過ごしていた。だが、それは突如として終焉のときを迎える。謎の存在“蜘蛛”の大群が、街のすべてを無化しはじめたのだ。わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦が幕を開ける―仮想と現実の闘争を描く『廃園の天使』シリーズ第1作。

【著者紹介】
飛浩隆 : 1960年島根県生まれ。島根大学卒。大学在学中に第1回三省堂SFストーリーコンテストに入選、SFマガジン1983年9月号発表の「異本:猿の手」で本格デビューを果たす。以後、「象られた力」ほかの中短篇を同誌に発表するが、1992年の「デュオ」を最後に沈黙。2002年、10年ぶりの著作にして初の長篇である『グラン・ヴァカンス―廃園の天使(1)』で、「ベストSF2002」国内篇第2位となり、見事な復活を飾った。続く2004年刊行の初期作品集『象られた力』で第26回日本SF大賞を受賞、「ベストSF2004」国内篇第1位を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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寡作作家。 これ程までに残虐な、それでい...

投稿日:2019/01/07 (月)

寡作作家。 これ程までに残虐な、それでいて愛らしく、ここまできめ細かい言葉で描かれた美しくも残酷な世界観! 寡作なので、数年に1冊くらいしか出ませんが、捨て作一切無しのマスト作家なのでおすすめです!

Joe さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    構想から10年の歳月をかけて書かれたというSF大作。そして、そこでは「大途絶」から1千年後の「夏の区界」のヴァーチャル世界が実に緻密な筆致をもって描かれる。小説世界の基本構造は極めてシンプルである。ジュールと、ジュリー、ジョゼとアンヌがそれぞれの極をなしつつ、そのムーヴメントが作品の時間を形作っていく。この作品に内包されるもの、そしてここで描かれるものは、「時間」そのものの形象だ。そして、そのすべてを見通すことになる老ジュールこそは、まさにゲルマン神話の「さすらい人=ヴォータン」にほかならないのである。

  • harass さん

    仮想空間の区画の一つ、〈夏の区界〉は南欧の寂れた港町をモチーフにし、住民のAIたちが住み、現実世界の人間を歓待するリゾートであるが、突然人間が訪問しなくなって千年が経ったある日、危機を迎える…… 数年ぶりの再読。ほぼ忘れていたのもあるが、ここまで面白かったかと、ため息と戦慄に震えてしまった。SFのアイデアとしてはさほど新しくはないと著者。だが、この卓越したエロスを感じさせる文章力を再確認。AIたちの行動原理や設定などのメタ視点が面白い。ラカンの現実界やニーチェの永遠回帰など、読中にいろいろ連想。

  • とくけんちょ さん

    第1作ということで、謎が膨らみ爆発寸前で終了。マトリックス的なこういう話ってまだまだ可能性がある。現実と虚構の関係性はまるで語られず、破壊だけが進行する。SFで、硝子体、天使、蜘蛛などの用語はでてくるものの、ついていける。置いてけぼりにされるレベルではない。飛浩隆の想像力は素晴らしい。理解するにはガイドブックがいるね 笑

  • GaGa さん

    いわゆるアバタ―作品。丁寧な筆致で、その詳細が上手に語られているところは評価したい。さらに、消滅の描写もそれなりに上手く、いい感覚はある。ただね。腐るほどSFを読み続けてきた中高年としては、全く持って新しさは何もない。これは多元宇宙という感覚の方が私たちには衝撃だったからかもしれない。改めて考えると中身は何もないことに気づくしね。

  • k16 さん

    20110219読了。 面白かったぞ。 しかし連続される残酷な場面に圧倒され苦痛を伴う。 続編・・読まねば。

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人物・団体紹介

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飛浩隆

1960年、島根県生まれ。島根大学卒。81年、「ポリフォニック・イリュージョン」で第1回三省堂SFストーリーコンテストに入選、「SFマガジン」に掲載されてデビュー。92年までに同誌に10編の短編を発表。その後10年の沈黙を経て、2002年に長編『グラン・ヴァカンス 廃園の天使1』を発表、一躍脚光を浴

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