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現代を生きる日本史

須田努

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000289146
ISBN 10 : 4000289144
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ひたすら暗記の「受験日本史」でもなく、専門分化しすぎて難解な「日本史研究」でもない、面白くて斬新な「教養日本史」へ。親しみやすい叙述に最新の研究成果をふんだんに取り入れ、各時代の特質とそこに生きた人々の姿を鮮やかに描き出す。この1冊で大化改新(645)から沖縄返還(1972)まで、日本の歴史を通して読める画期的な日本史テキスト!

目次 : 律令国家の理想と現実―巨大計画道路の謎/ 平安朝の女性たち―うわなり打ちの誕生と婚姻制度/ 武士の登場―武力の実態とその制御/ 室町文化―「闘茶」体験記/ 戦国大名と百姓―戦乱のなかの民衆生活/ 江戸時代の村―鉄火裁判と神々の黄昏/ 士農工商?―身分間を移動する人びと/ 鎖国の内実―江戸時代の人びとの自他認識/ 暴力化する社会―経済格差との私慾の広がり/ ペリー来航のショック―日本とはなにかという問いかけ/ 文明開化のなかの大衆芸能―松方デフレと三遊亭円朝/ 植民地朝鮮・台湾・沖縄から見た日本―アジアのなかで生きる現代/ 現代を生きる日本史

【著者紹介】
須田努 : 1959年生まれ。明治大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、明治大学情報コミュニケーション学部教授。専攻は日本近世・近代史、民衆運動史、社会文化史

清水克行 : 1971年生まれ。立教大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、明治大学商学部教授。専攻は日本中世史、社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    うわなり:平安〜江戸初期、後妻で、前妻と離婚した男性と新たに再婚した女性(20頁)。うわなりねたみ:『古事記』から確認できる。前妻が新妻に嫉妬(31頁)。バサラ(婆娑羅):形式や常識から逸脱して人目をひく奔放な振舞(60頁)。盟神探湯(87頁)は、火傷しない人などいないの で、みな有罪判決ではないか。最近の日本史研究では、右肩あがりに生産力が拡大していったかに見える日本史の流れを、再検証していこうという気運が高まっている。

  • Mayu

    ちょっと難しくて文意が掴みきれないところもありましたが、全体的に目を開かれる、というか、考えさせられました。古代の大道路や、しとやかなイメージだった平安女性のうわなりうち、高い精神性を持っていたとされる武士たちの残虐性など、多くの思い込みを覆されました。過去の事実は変わらなくとも、現代を生きる我々の見方によって、それがどんな社会的な意味を持っていたのか、様々な見解が生まれることも強く感じました。日本人は被政者意識が強く、市民意識が弱いということも…。竜馬がゆく、を読んだときも思いましたが、ちょっとした認識

  • KH

    通史を学ぶ本だと思って開くとだいぶ趣が異なる。当時を生きた著名でない個人の生き様や文化・芸術作品を通して時代背景を探るアプローチには、義務教育にはなかった臨場感を味わうことができた。近現代に近づくにつれ著者らのイデオロギーが反映された記述が増えたようにも思うが、飛躍気味に感じる部分はあってもあくまで史料に基づいた考察を行っている。強い論調は却って無味乾燥でない記述を実現し、読み手を引き込む迫力を生み出していたように思う。世俗的な歴史認識に踊らされない、歴史の「賢い消費者」でありたい。

  • χ

    最新の研究から浮かび上がってくる学校で習わなかった当時の姿が興味深い。歴史が為政者の手によって操作されてきたのがよくわかる。武士や武力が史上でどのように制御されてきたか考えるのは今の世の問題でもある、という風に現在進行形のことにつながっていくテーマばかり。現代がベストとは限らないことを意識していけば色んな可能性に気付き行動できるようになるだろう

  • Myrmidon

    「社会史・文化史を中心にトピックを取り上げ、そこから時代を切り取って解説」した、「受験日本史」と「日本史研究」の間くらいというテキスト。前半、やはり清水克行センセイは面白い。軽妙な文章により、ちょっと下世話でリアルなテーマから、大きな時代を理解させる。前妻による集団的後妻襲撃慣行「うわなり打ち」とか面白すぎる。後半の須田センセイの話も面白かった。江戸時代の「仁政」+「武威」イデオロギーが、「仁政」の崩壊により暴力化、「武威」の低下が軍事国家化を招くという。江戸思想史にも興味湧いたな。

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