Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• 翠埜もぐら

  読了日：2022/02/20

  最初に琉球の話が続き？？と思ったのですが、対明貿易または朝鮮との交易は山口に本拠を置く大内氏にとって経済的利益にとどまらず、西国の雄としての権威と権勢を示すもので、また倭寇に代表される密貿易のダイナミックな動きが、日本を含めた東アジア全体に大きな影響を及ぼしていくわけです。なんか私が高校生の時に習った日本史と違うなぁ。こっちの方がずっとずっと面白いわ。それにしても公卿にまで上り詰めた大内氏の滅亡の仕方があまりにもあっけなく、そして大内氏を滅ぼした陶晴賢も四年余りで毛利に討たれると。諸行無常だわ。

• K

  読了日：2021/07/23

  レポート参考用に読んでみたけど、分かりやすくて非常に参考になった。2020年初版なので、研究データが新しかったのも長所と言える。大内氏、高校日本史では少ししか出てこないけど、これで少しは詳しくなれた。対外貿易に対する欲はすさまじかった。

• 六点

  読了日：2021/06/11

  大内氏の興亡を軸に、西日本(琉球まで！）全体を視野にいれ、その変動を描いた視点の高さと広さにまず驚く。石見銀山の発見が、大内氏の九州への深入りを呼び、ドミノのように、九州や西日本各地のステイタス・クォが変動していく。博多と石見銀山を両方領有した勢力は、大内氏以降現れないわけであるが、余りにも大きな富が、アジアやヨーロッパ勢力まで呼び寄せ、統御不能になってしまうというのはミダス王の寓話を思い出さざるを得ない。

• フランソワーズ

  読了日：2024/12/15

  明応の政変以後から大内氏滅亡くらいまでの西国社会の概説書。大陸との繋がりも密な西国だけに、東国とは異なる様相を見せている。尼子氏や大友氏が大内氏と対等であったとこれまでの一般書では紹介されていたが、それは特定の一時期に限ったことであって、大内氏が西国の中心的存在であったという。その大内氏があっけなく滅亡してしまったのは、甲斐武田氏滅亡以上に驚きであった。巨人が消えたこれ以降、西国はいよいよ群雄割拠の時代を迎えるといっても過言ではないのでしょう。

• スプリント

  読了日：2024/08/21

  琉球や朝鮮、明との貿易による収益を背景に大きな勢力を誇った大内家を中心に室町・戦国期の西日本社会について解説しています。 時勢に乗れれば足利家に取って代わる勢力はあったことがわかりました。

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