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リヴァイアサン 近代国家の思想と歴史

長尾龍一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784061591400
ISBN 10 : 4061591401
Format
Books
Publisher
Release Date
September/1994
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本政治が混迷を深める中で新たに脚光を浴びる学術文庫オリジナル作品。ホッブズ、ケルゼン、カール・シュミットという三人の思想家の国家論を軸にして、主権とは何か、国家とは何かを根源から問う!

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Haruka Fukuhara

    長尾先生の文章は本当に面白い。リヴァイアサンの訳ではなくて著者による論稿。主権国家体制に乗り遅れたドイツが色々と夢を見て暴走して失敗して…という流れを大学生の兄に憧れる浪人生の弟が夢ばかりを追って失敗することに擬していたのには声をあげて笑ってしまった。

  • まさにい

    ホッブスは宗教戦争真っ盛りの中、平和を維持するにはどうすればいいかを考えた。一神教であるキリスト教の内部的争いが苛烈を究めた時期、人の本性を性悪説的に考え、人は、放っておけば、自己保存のため、相互に争うものであるということを前提に、力によってそれを抑えようとした。この考え方は後に権威主義的統治を認容する論理として使われる。この側面をシュミットとの共通性として論じるとともにその違いを述べる。他方、権力に委ねる過程は、社会契約として個人の人格を重視、この側面をケルゼンの純粋法学との共通性として把握する。

  • 日の光と暁の藍

    国家がなぜ必要とされるか、著者のホッブズ解説は大変分かりやすかった。曰く、人間には名誉欲、生命欲、物欲があるという。自己の他者に対する優位、つまり自己欺瞞的自尊心(vain glory)=名誉欲が、他者との対立を必然的に生む。それを抑制するために国家が必要とされる、という。死の恐怖、意地、復讐心、といった誰もが持ちうる人間性から国家の存立理由を説明するホッブズ。ホッブズの国家論を単一の国家だけでなく、国際社会における国家間関係に当てはめて論じている著作がもしあれば読んでみたい。

  • 1.3manen

    主権は、「上位の権威を承認しない」(non superiorem cognoscens)もの(39ページ)。ホッブズは主権国家を、地上に並びなく強力な海獣として描き、レヴィアタンと名付け、可死の神と称した(40ページ)。理解が困難に思える。国家は擬人化された法秩序(68ページ)。人のようなものにルールを授けた感じか。しかし、ルールを決めるのは人間だから、国民国家の成立で、国民が不在では困るのは為政者ではないか。社会のほとんどが国民なのだから。著者も世界国家の夢想をするが、実際は国家は多様に存在するものか。

  • (まだない)

    国家論史を研究してきた著者は、帝国を解体し主権国家に分裂させたのは人類史上最大の誤りだったのではないかという。帝国は世界全体に責任を持つものであったが主権国家はリヴァイアサンであると。また、昭和天皇の病状が悪化していた頃、(1)天皇の代替わりを機に皇居を京都に移し(2)現在の皇居に国連本部を移し(3)自衛隊を国連直属軍に改組してはどうかというアイデアがあったそうな。日本が有するに至った軍備を世界のために供出することこそ憲法9条の本来の趣旨に沿うと。なるほど面白い。(2015/12/22読了)☆2.0点

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