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信用貨幣の生成と展開 近世〜現代の歴史実証

鎮目雅人

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784766426939
ISBN 10 : 4766426932
Format
Books
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「信用」を手がかりに近代通貨の起源を探る。前近代の社会では、経済取引を円滑に進めるために人々はどんな仕組みを編み出したのか。近代への移行によってそれはどう変化したか。ヨーロッパで発展した「専業銀行」中心史観のレンズを外し、アジアの視点から独自の発展を遂げた「信用貨幣」の本質に迫る。

目次 : 信用貨幣をみる視点/ 第1部 近世日本における貨幣と信用の展開(〜幕末まで)(16世紀日本における貨幣の発行と流通―銭から三貨への移行を中心に/ 近世日本の紙幣―小規模藩・三日月藩を中心に/ 近世紙幣の流通基盤―地域内流動性不足の観点から/ 藩札発行における領主の機能/ 近世大坂米市場における価格形成の安定性)/ 第2部 近代移行期から現代にかけての信用貨幣の進化(アジアの視点から)(日本における近代信用貨幣への移行―国立銀行を中心に/ 戦前期における「預金銀行」の実態/ 20世紀前半期中国における地域的貨幣と信用/ 両大戦間期のインドにおける通貨制度と金融制度の「再編」/ 貨幣の形態進化と信頼の深化)

【著者紹介】
鎮目雅人 : 早稲田大学政治経済学術院教授。1963年生まれ。85年、慶應義塾大学経済学部卒業、日本銀行入行。2006〜08年、神戸大学経済経営研究所教授、日本銀行金融研究所勤務などを経て2014年より現職。博士(経済学:神戸大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • ゲオルギオ・ハーン

    10人の研究者による寄稿で構成された一冊。江戸時代から戦前までの貨幣制度や銀行制度、さらに日本を飛び出して植民地時代のインドの金融システムにも触れて、日本と比較した考察もしている幅広さがある。額面より低い価格で取引されることから頼りなさを感じる藩札を再評価し、有力商人と組むことで中小の藩では域内経済で欠かせない存在として機能したことを指摘しているところが興味深かった。江戸時代は日本を何百もの経済領域に分割しつつ、政府部門が主に扱う貨幣も幕府と藩で異なるという現代からすると面白い構造がある。

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