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通奏低音弾きの言葉では、 Booksウト

Hidemi, Suzuki

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865591620
ISBN 10 : 4865591621
Format
Books
Release Date
May/2017
Japan

Content Description

バロック・チェロの第一人者にして、
音楽界随一の名文家が滋味豊かに綴る
古楽の歓びに満ちた最新エッセイ集。

「通奏低音は時に面倒な仕事である。しかしそれは、込み入った過程を経て出来上がる様々な工芸の世界にも似て、大量生産とは違う味わいの音楽造りに必要な理解と技術なのである。」──「あとがき」より

バロック音楽の演奏になくてはならない「通奏低音」。
古楽がブームを経て音楽ジャンルのひとつとして定着した現在でも、
「通奏低音とは何か」は正しく理解されているとはいえない。
「鍵盤楽器の隣」を定位置とし、旋律楽器にくらべて目立たず、
それどころか、なんとなく簡単そうな仕事と見られがちなバロック・チェロ奏者は、
常日頃どんなことを考えながら演奏しているのか──。
古楽演奏の現場から、ユーモアとペーソスをこめて伝える「通奏低音弾き」の日常。

「ジャンルを問わず、簡単そうな仕事や目立たない仕事にはいろいろと知られざる事情、悲喜交々の経験があるものだ。通奏低音もまた然り。こういう仕事をしている人、これからしたい人、また普段コンサートや録音で音楽を聴かれる方々にも、半ば裏方である通奏低音という仕事の事情を少しばかり知っていただき、楽しんでいただければ幸いである。」──「episode 1 通奏低音?」より

第T部 通奏低音弾きの言葉では、
[episode 1]通奏低音?
[episode 2]不均等な音律
[episode 3]ステージの調律師
[episode 4]ピッチ
[episode 5]音の間隔、指の感覚
[episode 6]両隣の鍵盤
[episode 7]発音と減衰
[episode 8]発音の道具
[episode 9]音量の問題
[episode 10]王の拍と卑しい拍、緊張と弛緩
[episode 11]アップダウン・クイズ
[episode 12]初見が常識……
[episode 13]Walking bassの針小棒大
[episode 14]練習曲と大作曲家

第U部 通奏低音弾き、シャンソンを弾く
 シャンソンと通奏低音

通奏低音弾きのインテルメッツオ
 不自由な人間
 想い出の屋台
 弦楽四重奏と、その上

第V部 通奏低音弾きの師
 井上頼豊先生
 センセイとデシ
 怠慢と廊下の得
 フランス・ブリュッヘン氏を悼む
 二人のB

あとがき

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Book Meter Reviews

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  • ジョンノレン

    古楽中心ながらこだわりなく、いろいろ展開されている鈴木秀美氏の著作。肩肘張らず心地よく読めた。前半は楽器の特性や技術的側面の話だが、多少齧ていたのですべてストンと落ちてくる。専門的になり過ぎずとてもわかりやすく楽しめると思う。幼年期に斉藤秀雄氏と出会ったことや師事する井上頼豊氏をはじめ桐朋の面々とも絡む話も。ビルスマとブリュッヒェンとの心の交流も心に沁みた。

  • tom

    チェロの名手の雑文集。小さいころから才能を発揮したし、練習量も半端ではない。超絶技巧の持ち主。自分が弾きたいのがどんな音楽かもわかっている。そういう人が世の中にいるのだなあと、しみじみ思ってしまう。そして能力の高い人の周りには、能力の高い人が集まって来て、ますます能力アップ。能力あっても真逆のパターンの方がたぶん多いから、この本を読んだ演奏家は、羨望と嫉妬をするかも(笑)。

  • あんさん

    長年BCJで通奏低音(コンティヌオ)を弾かれた鈴木秀美さんのエッセイ集。単にチェロを弾くのではなく、和声を理解してチェンバロやオルガン、コントラバスやファゴットとグループになって楽曲全体を支え進行させる仕事とのこと。背景には大変な理論的蓄積があるようで、私には想像がつかない。師である井上頼豊氏、ビルスマ氏、ブリュッヘン氏とのエピソードが素晴らしく心に残った。「このような8分音符を弾き続けるのをツマラナイと思うか喜びを感じるか、これはもう、その人の性格がバス弾きに適しているかどうかによるとしか言えない」

  • trazom

    この本は秀逸である。文章にリズムがあって、さりげないウィットもとても品がよく、鈴木先生のお人柄が現れている。しかも、内容は極めて論理的。ここまで深く考えて演奏しておられたのかと感心するが、それを、こうして私たちにわかる言葉で表現できる鈴木先生に心から尊敬を覚える。前半で、ピッチや音律に関する論理的な文章に感動し、後半では、井上頼豊先生、ブリュッヘン先生、アンナ・ビルスマ先生に対する鈴木さんの愛情に満ちた言葉にホロっとなる。正に、知・情・意すべてにおいて、質の高い感動を与えてくれる本当にいい本だ。

  • どら猫さとっち

    バロック・チェロ奏者、指揮者、そして名文家として知られる著者の最新エッセイ集。ときにしみじみと、ときにユーモラスに描く、通奏低音弾きの日常と音楽の世界。著者の演奏会には何度か聴きに行っているが、温かな音色に軽妙なトークがとても好き。今まで通奏低音を通して気づいたこと、著者の素顔など、面白くためになるエピソードも満載。

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