スマイルズ『自助論』を読む(仮)

鎖国のため、諸外国から１００年以上遅れた状態から、わずか２０年あまりで「列強」と呼ばれる世界の大国の一員にまでのしあがった明治維新期の日本。当時、あの福沢諭吉の『学問のすすめ』と肩を並べる大ベストセラーがあった。「天は自ら助くる者を助く」という言葉で有名な、中村正直による『西国立志編』（１８７１年）である。スマイルズの名著『自助論』を翻訳したこの本は、１００万人以上が読んだといわれる。本書はその全１３編３１８項目を、わかりやすい現代語訳にしたもの。かつての日本が、飛躍的な発展を、２度までも行うことができた源泉がここにある。成功へのアドバイスが満載の１冊。

目次 : 自助の精神/ 発明・創造により国家を富ませた偉人たち/ 忍耐力こそ成功の源泉である/ 勤勉な努力と忍耐が成功を生む/ いかにしてチャンスをつかむか/ 天才はどう作られるのか―芸術の分野で成功を収めた人たち/ 誰もが成功して偉くなることができる/ 意志の持つすばらしい力/ 仕事に励むことが人格を形成する/ 金銭の用い方/ 自分自身の力で向上することについて/ 従うべき手本について/ 品行について、真の君子について論ず

【著者紹介】
サミュエル・スマイルズ : １８１２年スコットランド生まれ。エディンバラで開業医となり、のち執筆活動に専念。１９０４年没

中村正直 : １８３２年江戸生まれ。幕末の昌平坂学問所に学び、１８６６年に英国留学。女子高等師範学校校長、東京帝国大学教授、貴族院議員などを歴任。１８９１年没

金谷俊一郎 : 京都市出身。歴史コメンテーター。予備校「東進ハイスクール」のカリスマ日本史講師として絶大な人気を誇る（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）