Product Details
ISBN 10 : 4065215684
Content Description
講談社創業100周年企画「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版。第2回配本、第3巻と同時発売の第4巻は、後漢末期から魏・呉・蜀の三国時代に焦点を当てる。
日本人にもっとも長く、広く親しまれてきた外国文学、『三国志』に語られる歴史は、どれほど史実を伝えているのだろうか。中国文学の研究者である著者が、小説『三国志演義』を手掛かりに、大抗争時代の戦乱と外交、文化と社会を解き明かす。
著者によれば、この時代は、現代にいたる中国の歴史を知るうえで、見逃せない重要性を持っているという。たとえば、小説では悪役の魏の曹操は、卓越した改革者であり、その子の曹丕、曹植は優れた詩人だった。曹操父子を中心とする文学運動が、後の唐詩の原点となったのである。また、広大な中国に、統一帝国を強く指向する理念が確立したのは、この時代だった。さらに、中国思想の骨格を成す儒教・仏教・道教が定着し、三教の間で論争と交流が行われるようになったのも、後漢末から三国時代のことだった。
また、陳寿の正史『三国志』や羅貫中の『三国志演義』では脇役だった呉こそが、実はこの時代を演出した影の主役だという。邪馬台国と朝鮮半島を含む東アジアの動乱は、現代に何をもたらしたか。文学から歴史を読む、中国通史シリーズとしては異色の一巻。〔原本:2005年、講談社刊〕
目次
序章 華麗なる乱世
第一章 斜陽の漢帝国
第二章 群雄割拠
第三章 三分天下
第四章 三帝鼎立
第五章 三国の外交と情報戦略
第六章 かげりゆく三帝国
第七章 三教鼎立の時代
第八章 文学自覚の時代
第九章 邪馬台国をめぐる国際関係
終章 三国時代と現代の東アジア
学術文庫版あとがき
主要人物略伝
歴史キーワード解説
参考文献
年表
索引
【著者紹介】
金文京 : 1952年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。京都大学大学院中国語学文学専攻博士課程修了。慶應義塾大学助教授、京都大学人文科学研究所教授などを経て、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Customer Reviews
Book Meter Reviews
こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。
powered by
榊原 香織
読了日:2024/04/12
k5
読了日:2023/09/10
崩紫サロメ
読了日:2023/11/02
Tomoichi
読了日:2021/12/28
サケ太
読了日:2021/10/07
(外部サイト)に移動します
Recommend Items
Feedback
Missing or incorrect information?
Product information of this page .

