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中国の歴史 4 三国志の世界 後漢 三国時代 講談社学術文庫

金文京

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065215685
ISBN 10 : 4065215684
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
金文京 ,  

Content Description

講談社創業100周年企画「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版。第2回配本、第3巻と同時発売の第4巻は、後漢末期から魏・呉・蜀の三国時代に焦点を当てる。
日本人にもっとも長く、広く親しまれてきた外国文学、『三国志』に語られる歴史は、どれほど史実を伝えているのだろうか。中国文学の研究者である著者が、小説『三国志演義』を手掛かりに、大抗争時代の戦乱と外交、文化と社会を解き明かす。
著者によれば、この時代は、現代にいたる中国の歴史を知るうえで、見逃せない重要性を持っているという。たとえば、小説では悪役の魏の曹操は、卓越した改革者であり、その子の曹丕、曹植は優れた詩人だった。曹操父子を中心とする文学運動が、後の唐詩の原点となったのである。また、広大な中国に、統一帝国を強く指向する理念が確立したのは、この時代だった。さらに、中国思想の骨格を成す儒教・仏教・道教が定着し、三教の間で論争と交流が行われるようになったのも、後漢末から三国時代のことだった。
また、陳寿の正史『三国志』や羅貫中の『三国志演義』では脇役だった呉こそが、実はこの時代を演出した影の主役だという。邪馬台国と朝鮮半島を含む東アジアの動乱は、現代に何をもたらしたか。文学から歴史を読む、中国通史シリーズとしては異色の一巻。〔原本:2005年、講談社刊〕

目次
序章 華麗なる乱世
第一章 斜陽の漢帝国
第二章 群雄割拠
第三章 三分天下
第四章 三帝鼎立
第五章 三国の外交と情報戦略
第六章 かげりゆく三帝国
第七章 三教鼎立の時代
第八章 文学自覚の時代
第九章 邪馬台国をめぐる国際関係
終章 三国時代と現代の東アジア
学術文庫版あとがき
主要人物略伝
歴史キーワード解説
参考文献
年表
索引

【著者紹介】
金文京 : 1952年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。京都大学大学院中国語学文学専攻博士課程修了。慶應義塾大学助教授、京都大学人文科学研究所教授などを経て、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 榊原 香織

    シリーズ4 手紙の偽造、て可笑しい。火の無いところに煙を立てた、文学作品て(敵国を混乱させるのが目的) 三国志は華 仏教、道教、儒教、が盛んになったのもこの時代

  • k5

    7月の末にはじめて上海を訪れまして、私のなかでの中国への関心が高まっている昨今、馴染みのあるこの時代から読んでみました。やはり、登場人物のほとんどが知っている人なので読みやすい。物語として楽しんでいた世界を、歴史の複眼で読み返すのは実に面白い体験だったのですが、伊籍が孫権に一礼した直後、「無理して無道の君主に仕えることはあるまい」と言われ、「一拝一礼になんの苦労がありましょう」と答える場面など、外交の場での登場人物の皮肉のきいたウィットが強調されているのが私好みでした。

  • 崩紫サロメ

    呉の視点から三国志の世界を描き直す、と言っても、三国志演義的な世界を呉から描くという意味ではない。呉と韓半島と倭の交通の可能性など、中国史、あるいは日本史の枠組みを超えてこの時代の結びつきを描いている。また、当時の正統性を巡る議論と現在分断情境にある東アジアの正統論を重ねて論じている点も興味深い。また、本書は中国・台湾版だけでなく成均館大学出版部から韓国版も出版されているという。機会があれば読んでみたい。

  • Tomoichi

    馴染み深い三国志の時代を後漢から晋の成立まで一通りの説明と宗教・文学・邪馬台国と解説されるのでザ・歴史って感じで好感の持てる構成でした。この時代はまだ道教も中国仏教も黎明期なので、何か少し不思議な感覚になります。だって新興宗教みたいなものってことでしょ(笑)

  • サケ太

    ありがたい。非常にありがたい一冊。三国志というと、漫画媒体(横山三国志、蒼天航路)やゲーム(三国無双)でしか知らない時代なので、かなり興味深かった。全体的な流れ、赤壁以後については無知と言っても良かったので、確認できたのは良かった。魏、呉、蜀の土地ごとの特色や比較、特色なんかも面白い。この時代に起きた文化的な変化の数々。詩というものが変化した時代とは知らなかった。

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