Books

エンリケ航海王子 大航海時代の先駆者とその時代

金七紀男

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784887083226
ISBN 10 : 488708322X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2004
Japan

Content Description

初期大航海時代を導いたポルトガルの王子エンリケ。その死後、理想化されて「エンリケ伝説」が生まれた。本書は、和辻哲郎も司馬遼太郎も知らなかったエンリケ伝説の陰の真実、生身で等身大の王子とその時代を描く。〈受賞情報〉ロドリゲス通事賞(第14回)

【著者紹介】
金七紀男 : 1940年、中国(旧満州国)に生まれる。東京外国語大学ポルトガル・ブラジル語学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得中退。東京外国語大学教授を経て現在、天理大学国際文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • MUNEKAZ

    エンリケ航海王子の評伝。キリスト教的使命感に駆られて後援したアフリカ遠征や、宮廷内の熾烈な権力闘争を非情な決断で乗り切った部分など、大航海時代の先駆として名高い部分とは異なる等身大の姿を描いている。著者も述べるようにエンリケは「結果として」近世の扉を開いた人物であり、あくまで中世的な思考に基づいて行動をしていたことがよくわかる。巻末の補論では、後年にその時代の政治状況によって理想化されていく部分も紹介されており、歴史の転換期に生きた人物の実像に迫る面白さがある一冊であった。

  • 人生ゴルディアス

    コロンブスやヴァスコ・ダ・ガマの前にアフリカ航海に単独で臨んだ勇猛果敢なポルトガルの王子……という話は確かにいくつかの書籍で見かけたものの、功績はすごいっぽいのになぜか詳しく語られることはなく、結局誰なのかよくわからないままだったのだが、本書にはその辺の理由がわかりやすく書かれていた。エンリケは確かにアフリカ攻略を進めたが決して近代的な航海者ではなく、中世的な価値観の中で頑張った結果を、後世の視点、植民地時代にはナショナリズムも手伝って再構成した結果、エンリケという「偉人」の誕生になってしまったと。

  • 穀雨

    ポルトガルの大航海時代の端緒を切り開いた明るい面だけでなく、私利私欲を追求し、そのためには兄弟を裏切ることもいとわなかった暗い面にも焦点があてられている。「エンリケ伝説の創出」と題された補論は、歴史上の人物のイメージの変容に関するケーススタディとして興味深かった。

  • 竜王五代の人

    大航海時代を切り開いた「航海王子」エンリケの評伝。そのアフリカ沿岸探検活動の期間が、兄ペドロが摂政を務めて国政を担っていた時期と重なること、そのペドロがヨーロッパ各地を回り本も書いた知識の人で、彼のバックアップがあったからこそ、キリスト騎士団長を務め北アフリカの諸都市攻撃に積極的だった行動の人エンリケの活躍があったように思う。それにしても、諸所に分散した所領・石鹸製造や貿易などの各種の権益は鎌倉室町時代を思わせるし、レコンキスタ後の貴族の突き上げによるセウタ征服は、文禄の役のようだ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items