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抄録・新字新仮名版 巣鴨日記

重光葵

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784802401579
ISBN 10 : 4802401574
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

元外相が見た東條英機ら“A級戦犯”27人の素顔。『巣鴨日記』は、非軍人でありながらA級戦犯容疑者として収監された重光が巣鴨プリズンで便箋に認めたもの。東京裁判の詳細な様子、プリズンでの非人間的な扱い、英国人、米国人との国を超えた信頼関係、家族と網越しの面会などを綴り、世界が米ソの陣営に分析されていく情勢を分析、そして日本の行く末を憂いた。

目次 : 昭和二十一年/ 昭和二十二年/ 昭和二十三年

【著者紹介】
重光葵 : 1887年大分県生まれ。子供の頃朝の沐浴と教育勅語の朗読を日課とする。東京帝大法科大学独法科卒業。外務省に入り、上海総領事、駐華特命全権公使等を歴任、上海事変停戦協定を成功させた直後、上海天長節爆弾事件で右足を失う。その後、外務次官、駐ソ、駐英、駐華の各大使、さらに東条内閣、小磯内閣、東久邇宮内閣で外相を務める。日本政府全権として戦艦ミズーリ艦上で降伏文書調印。昭和天皇の信頼厚く、調印前天皇から激励を受ける。張鼓峰事件の解決、ビルマ援蒋ルートの一時的閉鎖、戦後の占領軍による軍政阻止などは、重光の卓越した交渉能力を示す例である。大東亜共同宣言も終戦の御聖断も重光の提言によって実現。日華和平を目指し、三国同盟や日米開戦には反対の立場だったが、極東国際軍事裁判ではソ連の横やりでA級戦犯の被告人となり、禁固7年の判決。政界復帰後、改進党総裁、日本民主党、自由民主党副総裁、そして鳩山内閣の外相として日本の国際連合加盟に尽力。1957年没、享年69歳

山岡鉄秀 : 1965年、東京都生まれ。中央大学卒業後、シドニー大学大学院、ニューサウスウェールズ大学大学院修士課程修了。公益財団法人モラロジー道徳教育財団研究員、令和専攻塾塾頭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • NAGISAN

    上海時代の爆弾事件で右脚義足となった足で調印式に臨んだのが重光外務大臣である。同人は、戦前・戦後を通じて外交官として活躍し、東京裁判でA級戦犯として裁かれている。 本書は、巣鴨プリズン収容中、昭和21年9月21日から23年11月12日までの日記である。ほぼ毎日、収容所内日々の出来事や裁判などを記している。内容は、扱いへの不満はあるものの、感情的になることなく淡々と記している。家族思いの面も。また、東京裁判での日本側証拠の不採用や米ソ対立による影響などもわかる。重光氏の胆力は当時も現代も肝に銘じること多し。

  • けつねうろん

    戦前から戦後にかけて外務大臣を務めた政治家・重光葵が、東京裁判の被告人となって収監された巣鴨プリズンでの生活を綴った日記。ソ連関係の裁判の様子を読むに、一貫して戦争を避けようとしていた重光が有罪になったのはソ連の策略とする説には頷けるものがある。殺伐とした監獄での風景描写にあって、何かにつけ便宜を図ろうとしてくれる、憲兵隊長ケンワージー中佐の存在が温かい。重光は「彼の如き正義の士を米軍が有することは米国の宝である」とまで言っている。裁判で日本の弁論に立つ米国人といい、人材の層の厚さを思い知らされる。

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