百年の女 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成 中公文庫

酒井順子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122073777
ISBN 10 : 4122073774
フォーマット
出版社
発行年月
2023年06月
日本
追加情報
:
448p;16

内容詳細

「婦人と言えども人である」と言われた創刊期より一世紀。女の公と私、上半身と下半身を見つめ続けた一四〇〇冊余を繙けば、祖母が、母が、私たちが歩んだ時代が浮かび上がる。大正の「非モテ」、女タイピストの犯罪者集団、ウーマン・リブとセックス、主婦論争…トンデモ事件から時代を動かした論文までを読み解く!

目次 : 大正の爛熟 大正5年〜15年(創刊前夜/ 女の心得、説くのは男? ほか)/ 昭和娘の気質 昭和元年〜21年(変わりゆく女性美の基準/ 令嬢から荷馬車輓の娘まで ほか)/ 戦後の希望 昭和22年〜39年(憲法は宝の持ち腐れ?/ 冷戦と浮かれた若者 ほか)/ リブの挑戦 昭和40年〜63年(ゆらいできた「幸福」の形/ 青春の只中を生きる日本 ほか)/ 平成の分かれ道 平成元年〜28年(「女の時代バブル」が到来/ 女の人生、ロールモデルは? ほか)

【著者紹介】
酒井順子 : 1966年東京都生まれ。高校在学中から雑誌にコラムを発表。大学卒業後、広告会社勤務を経て執筆専業となる。2004年『負け犬の遠吠え』で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • rico さん

    これは社会科の副読本にしてもいいのでは。大正・昭和、戦争の時代から平成まで。創刊百年の「婦人公論」。ぎゅっと詰まった女性の、日本の歴史。大正生まれの母から聞いた話。幼い頃見た風景。ぶつかった現実。読むにつれ様々なものが記憶の奥から溢れ出し、何度も立ち止まる。酒井さんの丁寧な解説に導かれ、ゆっくりとたどった百年。多くの女性たちが精一杯生きてきたことで、確かに、は少しづつ開き、道も広がってるけど。きっかけがあれば、一気に時代が逆回転することを歴史は繰り返してきた。その気配をひしひし感じる今。さて次の百年は?

  • Inzaghico (Etsuko Oshita) さん

    個人的には男女雇用機会均等法&バブル世代のあたりの描写が、もう心当たりがありすぎて。あいにくディスコやクラブに行ったことはないし、アッシー、メッシー、ミツグくんにも縁がなかったが、それでもバブルの恩恵は受けていた。別の世代だったら絶対就職できなかったと思う。この時期の女性総合職、けっこうたいへんでした。上が使い方をわかっていなかったのも大きいけれど。「男並み」に働かなきゃいけない、って今考えたら相当ロジックがおかしい(と、今さらながら腹が立ってきた)。

  • totuboy さん

    こういった大衆向けの雑誌も、ある程度の年数を重ねると、歴史の史料としての価値が出てくる。パオロさんの社会学の調査手法と似ているところがあるが、「婦人公論」に焦点を絞ってその変遷を見ていくという試みは大変面白い。少し前まで、当たり前と思われてきたことが、社会の変化の中でゆっくりと価値観が変わっていったことがわかる。100年の間で女性をめぐる考えがこんなにも変わったことにびっくりしつつも、まだどこかに女性への蔑視が残っているような気もする。

  • なごみ*こはる さん

    ☆☆ 「婦人公論」が創刊されて100年の歴史から見る女性の歩み等々。創刊当初の大正時代に登場する平塚らいてうや与謝野晶子などの面々については、歴史書を読んでいるような読書であり、また戦後以降の章からは、ご存命の方々が登場し、これまた現代のゴシップ誌を垣間読んでいる気分になり、なかなか面白かったです。

  • yurari さん

    言論誌である婦人公論の100年の歴史から、世相の変化を読み取る意欲作。100年前というとそんなに昔だとは思わないが、当時の考え方には驚かされた。例→亡くなって間もない女性編集者に対し「私が感じたのは軽蔑と反感でした」by伊藤野枝・悪い遺伝のない人を選びましょうという優生思想が色濃くみられる厚生省の結婚十訓・「世界を動かす女」という記事でヒットラーの母親を取り上げ、彼女は「息子を此の世の神に仕上げた」と紹介した婦人公論・女性にはいじめられたいという被虐本能があるby瀬戸内晴美…などと挙げていけばキリがない。

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人物・団体紹介

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酒井順子

1966年東京生まれ。高校在学中より雑誌にコラムの執筆を始める。大学卒業後、広告会社勤務を経て執筆に専念。2003年、『負け犬の遠吠え』がベストセラーとなり、婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞。女性の生き方、古典、旅、文学など幅広く執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたも

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