Books

松本清張はよみがえる 国民作家の名作への旅

酒井信

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784816710117
ISBN 10 : 4816710116
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
酒井信 ,  

Content Description

松本清張が亡くなって30年以上がたった今なお、作品に描かれた恨みや妬み、復讐心は特有の「まがまがしい魅力」を放つ。

気鋭の批評家、酒井信(明治大准教授)が、長・短編合わせて1000に及ぶ清張作品から代表作50編を取り上げ、現代の作家の筆致と比べながら、作品が有するリアリティーに迫っていく。

「或る『小倉日記』伝」では、森?外の足跡を追い求める登場人物の姿に西村賢太を重ね、長編の代表作「眼の壁」からは村上春樹の作品との共通項を見いだす。

ピックアップした1950〜90年代の代表作を年代ごとに収め、作品の舞台が一覧できる地図や現代作家との相関図も掲載。清張作品の入門書やガイドブックとしても活用できる。

平成不況や令和のコロナ禍を通して、都市と地方あるいは所得の格差が広がり続ける今、清張の作品から学ぶことは思いのほか多い。

【著者紹介】
酒井信 : 1977年、長崎市生まれ。明治大学准教授。早稲田大学卒業後、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。慶應義塾大学助教、文教大学准教授を経て現職。専門は文芸批評・メディア文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ

    昭和という激動と格差に翻弄された時代、欲望の肥大化と望みのかなわぬ現実という「感情の訛り」に苦しみ、取り残された人は他者への怒り、妬み、悪意、恐怖など人の業を肥大化させた。被害者や加害者のみならず刑事に家族まで巻き込み。抱えた業が金欲と物欲と権力欲に結びつき犯罪として爆発するプロセスこそ清張作品の核だった。欲望を持てあます人は昭和にいくらでもいたが、生きるのが上手な者は成功し下手な者は破滅する。作家にならねば自分もそうなっていたかもと感じた清張は、転落し傷つき破滅した人びとの紙碑を書き続けたのではないか。

  • Hiro

    清張の代表作50作を紹介した入門書。作品のテーマ、当時の世相、題材となった事件、作者の思想を一作一作丁寧に解説している。面白いのは作品ごとに他の作家の類似作を挙げていること、例えば「張込み」には角田光代の「空中庭園」のように。これが50作全部に。それから文中しきりに「感情の訛り」という言い回しが使われているがこれは清張の文章にはないように思うので、著者の造語だろうか。特に注釈もなくて気になる表現だ。清張の作中人物に見られる特有の感情の動きを指しているようで、分かったような分からないような不思議な表現だ。

  • さし絵のインパクト強し。作品ごとに、想起される他者の本を挙げるのと、これは清張による⚪︎⚪︎小説と言えるだろう、と締めくくるのは連載のお約束なのだろうが、こじつけ感強し。ただ、ラインナップながめるだけでも楽しい。「疑惑」って意外と後期の作品なんだ。久しぶりに何か長編読んでみようかと思った。

  • startvalue

    ★★★★★ 紹介されいてる作品と類似した他著者の作品も紹介して下さっていて、興味深く読みました

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items