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金星の蟲 ハヤカワ文庫

酉島伝法

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150315603
ISBN 10 : 4150315604
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

刷版工場で働く男の日常が徐々に悍ましい侵食を受けていく表題作、人間から環形動物めいた姿に変えられた囚人の脱出劇「環刑錮」、異星の植物生態系と人類探査隊の攻防を描く「ブロッコリー神殿」のほか『ウルトラマン』や『BLAME!』とのコラボ作品など、唯一無二の筆致で想像力の究極形を描き出す傑作短篇8本を集成。『オクトローグ』改題、自作解題と奇想イラストストーリー「幻視百景」を追加収録。

【著者紹介】
酉島伝法 : 1970年大阪府生まれ。小説家、イラストレーター。2011年、「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞。2013年刊行の連作集『皆勤の徒』は『SFが読みたい!2014年版』(早川書房刊)の国内篇で第1位となり、第34回日本SF大賞を受賞。2019年、初長篇『宿借りの星』も第40回日本SF大賞を受賞した。『SFが読みたい!2020年版』(早川書房刊)では、海外作家を含めた「2010年代SFベスト」企画でも第1位に選ばれている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 塩崎ツトム

    とりあえず2作品について。『金星の蟲』:方向性は違うが、人生というのは本来の期待とは別の方へ流れていってしまって「こんなはずでは」と思うものである。トーキング・ヘッズも「Once A Life Time」でそう歌っているではないか。『環刑錮』:様々な媒体に載っていて、読むのは通算3回目だけど、ようやく話の全体像がわかったぞい。

  • NAOAMI

    表題作『金星の蟲』が唯一読める、解る内容。しても終盤急転し、どないなっとんねん?という感じ。それ以降の短編は、当て字のような漢字の羅列、意味不な熟語オンパレード。「辛抱して読んで」も「異星の種族の視点がインストール」されない。視点人物?物体?意識だけ?脳内にビジュアルが浮かばない。何のために何をやろうとしているのか。巻末キャプション付きイラストがなんとなく面白かったが、その人の文章を読んで、そんなイラストのような絵が浮かびムフフと言える人はそう多くないだろう。たくさん読んでても、こういう本は普通に疲れる。

  • Porco

    短編集。酉島伝法作品を『るん(笑)』に続き2連続で読んでいるせいか面白いが読んでいて頭が痛くなり憑かれてしまう。表題作『金星の蟲』は本書に収録しているトリビュート作品を除いた上で著者の書いた話では稀に見る理解のしやすさなので、他作を読んで難解さに脱落した読者も読んで欲しくなる。個人的には幻視百景のイラストがとてもH・R・ギーガーらしいものを感じ、自身そういうものはとても好みなので、絵画美術方面でも作品をもっと見たくなった。いつか日本のギーガーとかギーガーの後継とか謳われるほどになってほしいな。

  • ふりや

    2024年の一冊目です。単行本(オクトローグ)も読んだのですが、文庫版に追加収録された『幻視百景』と自作解題も読んでみたかったのと、ねじれさんによる装画がめちゃくちゃカッコ良かったので購入。運良くサイン本をゲットできたのも嬉しいです。改めて読んでみて好きだったのは、表題作で異形のお仕事SF『金星の蟲』と怪獣の後始末を題材にしたウルトラマントリビュートの『痕の祀り』それから『環刑錮』は色んなところで読んでいるので、内容がスッと入ってきました。巻末の『幻視百景』はそれだけで一冊出してもらいたいくらい好きです!

  • 雪駄

    初、酉島伝法。最初に読んだ表題作「金星の蟲」を読んでるときに思ったのは「こんなきったねえSF初めて…笑」というものだった。同時に、この人最高だ!とも思う。造語が多いし、文章を脳内でイメージしにくい感はあるが、こんな世界観を持った人がいるのか!という驚き&脳内を作品というカタチで具現化してくれて、読ませてくれてありがとうございますという感謝の念。金星の蟲のほか、「ブロッコリー神殿」と「環刑錮」が肉肉しくて、ドロドロして、気持ち悪くて素晴らしかったし、比較的読みやすかった。

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