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ISBN 10 : 4766427351
Content Description
1945年の解放以降、大韓民国の樹立にさまざまな人々が参加した。そのうち左右を問わず、近代日本のエリート育成装置であった帝国大学に留学した朝鮮人は欠かせない存在であった。彼らの多くは帝国日本の官僚として服務し、帝国の先端知識や官僚の経験をもとに、解放後も韓国と北朝鮮の行政、経済、司法、知識体系に大きな影響を及ぼした。もちろん帝国大学に留学した全員が出世をねらう官僚になったわけではなかった。急進マルクス主義の洗礼を受けて変革運動に飛び込んだ人物もいたし、世俗的な成功と時代の制約の間で葛藤し、学問の道に進んだ人物もいた。彼らは解放後の大韓民国の社会に有形無形の影響を及ぼし、いまもなお亡霊のように浮遊している。本書は、植民地時代に日本の帝国大学に留学した朝鮮人たちが、なぜ留学し、何を学び、戻って何をしたのか、著者の長年の調査と入念な資料・文献の渉猟によって明らかにした労作である。巻末には東京帝国大学・京都帝国大学の朝鮮人学生名簿を収録。
目次 : プロローグ―玄海灘を渡った青年たち/ 帝国大学―近代日本のエリート育成装置/ 京都帝大の朝鮮人学生、帝国の事業家になる/ 帝国大学に留学した朝鮮人たち/ 官費留学と帝国の奨学金/ 寮生活―帝国エリートのアイデンティティを育む/ 帝国大学の教授たち/ 総督府の特権層となって帰ってきた朝鮮人たち/ 植民地人、科学技術を通じて帝国の主体を夢見る/ 帝国の知で帝国に抵抗した人々/ 女人禁制の領域、帝国大学に進学した朝鮮人女性たち/ 植民地人たちの帝国大学同窓会/ 帝国大学の留学生は解放後に何をしたか/ 大韓民国の知の再編を主導する/ 北朝鮮の知の制度を確立した帝国大学の卒業生/ エピローグ―「帝国大学留学」の歴史化のために
【著者紹介】
鄭鍾賢 : 韓国・仁荷大学校文科大学韓国語文学科副教授。専攻は韓国近現代文学・文化史。韓国・東国大学校国語国文学科・同大学院卒業(文学博士)。「植民地後半期・韓国文学にみられる東洋論研究」で2006年に博士号取得。東アジア比較文学、知性史、読書文化史、冷戦文化研究など、幅広い分野で業績は多数。2010年から1年間、京都大学人文科学研究所でポストドクター研修後、成均館大学校東アジア学術院HK研究教授、仁荷大学校韓国学研究所HK教授を経て現在にいたる
渡辺直紀 : 武蔵大学教授。専攻は韓国・朝鮮文学。1965年東京生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。出版社勤務などを経て渡韓。韓国・東国大学校大学院国語国文学科博士課程修了(文学博士)。高麗大招聘専任講師を経て2005年より現職。カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員(2011年度)、高麗大招聘教授(2018年度)なども歴任。東京外国語大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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崩紫サロメ
読了日:2021/06/21
BLACK無糖好き
読了日:2022/03/15
とりもり
読了日:2022/10/10
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