笠女郎 すべて家持ひとりに宛てた恋の歌 コレクション日本歌人選

遠藤宏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784305709028
ISBN 10 : 4305709023
フォーマット
出版社
発行年月
2019年02月
日本
追加情報
:
117p;19

内容詳細

「女性のつくった恋の歌としては最も優れたものだと、私は思っています」詩人・大岡信氏にそういわしめた鮮烈な二十九首。

目次 : 託馬野に生ふる紫草衣に染めいまだ着ずして色に出でにけり(巻三・三九五)/ 陸奥の真野の草原遠けども面影にして見ゆといふものを(巻三・三九六)/ 奥山の岩本菅を根深めて結びし心忘れかねつも(巻三・三九七)/ 水鳥の鴨の羽色の春山のおほつかなくも思ほゆるかも(巻八・一四五一)/ 朝毎に我が見る屋戸のなでしこが花にも君はありこせぬかも(巻八・一六一六)/ 我が形見見つつ偲はせあらたまの年の緒長く我も思はむ(巻四・五八七)/ 白鳥の飛羽山松の待ちつつそ我が恋ひ渡るこの月ごろを(巻四・五八八)/ 衣手を打廻の里にある我を知らにそ人は待てど来ずける(巻四・五八九)/ あらたまの年の経ぬれば今しはとゆめよ我が背子我が名告らすな(巻四・五九〇)/ 我が思ひを人に知るれや玉櫛笥開き明けつと夢にし見ゆる(巻四・五九一)〔ほか〕

【著者紹介】
遠藤宏 : 1936年東京都に生まれる。1961年東京大学文学部国語国文学科卒業。1967年東京大学大学院人文科学研究科国語国文学専攻。博士課程修了。現在、成蹊大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • しゅてふぁん さん

    「我が屋戸の夕影草の白露の 消(け)ぬがにもとな思ほゆるかも/万葉集4-594」-あなたのことを死にそうに好きです-これぞ‘笠女郎’、私の中ではとにかく苛烈な女性だという印象。‘笠女郎が家持に贈る歌24首’では歌が徐々に脅迫めいてきて、まるでストーカーではないかと思ってしまった。家持への執着と自分自身へ歌いかけた歌の数々はとても迫力がある。この迫力に慄いて、24首も貰ったのに2首しか返歌していないのか、贈った歌を全て載せていないのか。想像力を掻き立てられる二人の遣り取りはとても興味深い。

  • 双海(ふたみ) さん

    笠女郎…生没年、閲歴未詳。奈良時代の女流歌人。『万葉集』に29首の短歌が所収。その作すべてが大伴家持との恋の贈答歌であり、恋の始まりから終わりまでの諸相が詠まれている。家持は、笠女郎を女性としては愛さなかったが、その歌才は愛したといえる。そして笠女郎は、愛は報われなかったが、そのことによって豊饒の歌世界を永遠に遺すことになった。「我が屋戸の夕影草の白露の消(け)ぬがにもとな思ほゆるかも」あなたのことを死にそうに好きです!という強い想いが迸る。

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