透明カメレオン 角川文庫

道尾秀介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041063521
ISBN 10 : 4041063523
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
464p;15

内容詳細

驚愕と感涙のラストが待つ、最強のエンタメ小説!

ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。


【著者紹介】
道尾秀介 : 1975年生まれ。2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、デビュー。07年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞、09年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞、10年『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞、『光媒の花』で第23回山本周五郎賞を受賞。11年、史上初となる5回連続候補を経て『月と蟹』で第144回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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道尾先生の作品には、「すれ違い」が重要な...

投稿日:2021/03/03 (水)

道尾先生の作品には、「すれ違い」が重要なキーとして登場します。 本作ではこれとは微妙に異なる「勘違い」が、ストーリー前半で 展開されます。そしてこの「勘違い」が本作をユーモアあふれる 作品に仕上げています。 主人公は冴えない容姿ながらかっこいい声の持ち主であるラジオ 番組の男性DJです。主人公の勘違いが妄想へ発展、これが 道尾先生作品の中で屈指の笑いを誘います。 後半では道尾先生のもうひとつの重要な要素である「嘘」が 展開されます。この「嘘」が、本作をユーモア小説にとどまらせない 絶妙の役割を担っています。 私は、後半を読んで、道尾先生の2007年の作品「片目の猿」を 思い出しました。「片目の猿」ではマイノリティーへの、「透明カメレオン」 では心に何かを抱えている人たちへの深いまなざしが、主人公を通して 見えてきます。 とてもおもしろかったです。

WM-102 さん | 不明 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nobby さん

    リスナーを魅了する声の持ち主 恭太郎、自ら語る容姿をはじめ彼の周囲を取り巻く嘘が導く顚末とは…序盤から、いきつけのバー“if”に集まる個性的な面々による寸劇や、ラジオ番組で流れる様子に読んでクスッと期待は高まるばかり。ただ、中盤までは軽快に読み進めるも単なるドタバタ模様に正直つかみどころがない。しかし流石にタダでは終わらぬ道尾作品、後半一気に派手な展開見せると綺麗に伏線回収して心地よい。ラスト微笑ましく終わるのかと思わせて、仕掛けられた反転はせつなくも涙誘わせてズルい…誰もが抱える弱さを補う嘘って素敵だ。

  • 散文の詞 さん

    この作家を知ってるだけに、最初からミステリーなんだと思って読み始めたのが失敗でした。 いい感じに謎が提出されるし、伏線のような挿話も面白いし、どういう展開になるんだろうと思っていたら、まるでドタバタ活劇のような、それでいて、下町人情的な話になってきて、最初から、そう思って読んでたら、捉え方も違ってのかも知れません。 だからといって、面白くないわけではなのです。 ただ、ミステリー要素がないのが残念でしたね。

  • イアン さん

    ★★★★★★☆☆☆☆隠された嘘が印象深い道尾秀介の長編。声だけが素敵なラジオパーソナリティーの恭太郎は、行きつけのバー「if」に突如現れた謎の女・恵の策略に嵌められある男の殺害計画に加担することに…。と書くとゴリゴリのサスペンスのようだが、実際は個性的な仲間と繰り広げる痛快な復讐コメディ。恵の意図が読めないうちは恭太郎同様に混乱し、ご都合主義に感じる場面も多いものの、最後に明かされる真相を知り人の傷を癒す優しい嘘もあるのだと認識させられた。バーの店名に込めた意味に気付いた時が一番の衝撃だったかもしれない。

  • 納間田 圭 さん

    カメレオンを飼ってると自慢する友達の家にいたという…。別の意味は…見えてない処にこそ本当があるかな。彼は人気深夜ラジオのDJ。担当する「1UPライフ」という番組名がネタバレヒント。渋い男前の声で…リスナー達にお届けするプチエピソード&今夜の一曲。でも、彼が語る話には、それぞれに少しづつ脚色があった。いや本当は大きく違う○○があった。彼には深夜番組の仕事終わりに必ず寄る…行きつけの店がある。浅草ビューホテル裏路地の雑居ビルにある「if」…ある雨の夜いきなりびしょ濡れの美女が入って来て…コースターを?

  • machi☺︎︎゛ さん

    バー「if」に集まる人々と、容姿には全く自信がないけれど美声の持ち主のラジオパーソナリティの恭太郎とバーに迷い込んだ謎の美女、恵たちがある1つの計画の為に一致団結して絆を深めていく。エンタメ色も濃くテンポ良く読めたけど最後にはやっぱり道尾秀介さんらしい展開だった。透明カメレオンの意味が分かり切なくなった。

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人物・団体紹介

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道尾秀介

2004(平成16)年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、デビュー。’07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、’09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、’10年『龍神の雨』で大薮春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞、’11年『月と蟹』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲

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