光媒の花

道尾秀介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087713374
ISBN 10 : 4087713377
フォーマット
出版社
発行年月
2010年03月
日本
追加情報
:
20cm,258p

商品説明

第23回 山本周五郎賞 受賞作!

「もう、駄目だと思った それでも世界は続いていた」
光に満ちた景色も、暗くて哀しい風景も、すべてがこの世界だ。
少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。 人間を、世界を、渾身の筆で描写した群像劇。

印章店を細々と営み、痴呆症の母と二人、静かな生活を送る中年男性。ようやく介護にも慣れたある日、幼い子供のように無邪気に絵を描いて遊んでいた母が、「決して知るはずのないもの」を描いていることに気付く……。三十年前、父が自殺したあの日、母は何を見たのだろうか?(隠れ鬼)
共働きの両親が帰ってくるまでの間、内緒で河原に出かけ、虫捕りをするのが楽しみの小学生の兄妹は、ある恐怖からホームレス殺害に手を染めてしまう。(虫送り)
20年前、淡い思いを通い合わせた同級生の少女は、悲しい嘘をつき続けていた。彼女を覆う非情な現実、救えなかった無力な自分に絶望し、「世界を閉じ込めて」生きるホームレスの男。(冬の蝶)など、6章からなる群像劇。
大切な何かを必死に守るためにつく悲しい嘘、絶望の果てに見える光を優しく描き出す、感動作。

<道尾秀介>1975年生まれ。2004年、『背の眼』で題5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。2007年『シャドウ』で本格ミステリ大賞受賞。2009年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞受賞。2010年『龍神の雨』で大藪春彦賞受賞・『カラスの親指』、『鬼の足音』、『球体の蛇』は直木賞候補に。また、「このミステリーがすごい!2009年版」で作家別投票一位を獲得、『向日葵の咲かない夏』がオリコンによる「2009年最も売れた文庫本」となるなど、各所で絶賛、注目度No.1の作家。

内容詳細

もう、駄目だと思った。それでも世界は、続いていた―少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。一匹の蝶が見た悲しみの先に広がる光景とは…渾身の連作群像劇。

(「BOOK」データベースより)

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 とにかく言葉が美しい。日本語の美しさを...

投稿日:2010/08/31 (火)

 とにかく言葉が美しい。日本語の美しさを改めて実感。ジャンルとしては、ミステリーに属するのでしょうが、細やかな心の動きが丁寧に描写されている気がしました。私が個人的に表現するなら、それは、地面に映る影でもガラスや透明なボトルを通して出来る影は、光の加減を巧く映し出し、趣のある、時に生き物のように動きさえ生じることがある、そんな繊細な感覚。

♪hearts words さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kera1019 さん

    心の闇に少しずつ光が当たって影が深く浸染していく。物語が進んでいくにつれて、その影が悪とか劣という印象から柔らかくなって、その静かな余韻に震えました… 道尾さんは「隠れ鬼」の出来に手応えを感じ、その後の5編の短編を書き足したって言ってましたが、そんな事全く感じさせられませんでした。6つの短編が一つの輪となってミステリーを超えた世界を作ってて、良い意味で期待を裏切られました。

  • がらは℃ さん

    僕らは、光を発する花へ飛んで行く。まるで虫のように。その光は、尊く大きな光である事を心から願いたい。花や蝶の切なさや儚さや美しさで気持ちが満たされたなあ。

  • しろいるか さん

    1章に出てきた人物が次の章に登場、それがリレー形式で進み最後の6章が1章に繋がりサークルが完成するという作りが楽しい。1章〜3章までは未成年者への性的虐待などがあって嫌悪感ばかりが先に立ったが、4章『春の蝶』からあとの3作は、希望が灯るようなほんのりした温かみを感じ、途中で止めなくて良かったw『隠れ鬼』『虫送り』『風媒花』など各章のタイトルも風雅。また、虫や花、光といった自然の描写が美しいと思った。個人的見解だが『月と蟹』よりこちらが直木賞受賞でも良かった気がする。

  • ミナコ@灯れ松明の火 さん

    犯罪トリックや物語自体の仕掛けに頼らなくてもこんなに面白い!!最初の話で鳥肌がぶわっと立って、「この作品はきっと道尾さんの代表作になる!」と思った。ほの暗い中に光が天使の梯子のように差し込む様子が心に浮かんだ。「もう終わりだ」と思っていた人たちが、それでも肯定的に人生を乗り越えて行くのを見るのはやはり励みになる。こんな作品を読めて、「楽しい」よりも「幸せ」だと感じる。人は皆、光媒の花だ。

  • れいぽ さん

    白い蝶がひらひらとそれぞれの物語をつないだ短編集。蝶以外にも人物間のリンクがあって全体的に綺麗にまとまっています。それぞれの物語の明度は、前半は仄暗い中白い蝶がぼんやり浮かびあがる位の光の差し方ですが後半になるにつれ白い蝶自体が発光するような印象を受けます。風媒花、虫媒花、そして光媒の花。光を呼ぶのは人の温かい心で、咲く花は「希望」や「未来」といった明るさに満ち溢れたものなのかもしれませんね。とても良い本でした。

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道尾秀介

1975年生まれ。2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞受賞。09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞受賞。10年『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞を受賞。11年『月と蟹』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された

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