筒美京平 大ヒットメーカーの秘密[文春新書]

近田春夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166613250
ISBN 10 : 4166613251
フォーマット
出版社
発行年月
2021年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;18

内容詳細

筒美のシングル売り上げは7560万枚で、2位の小室哲哉(7184万枚)を凌ぐ。作ったのは3000曲近い。名実ともに日本一のヒットメーカーだ。

彼の作曲家としての凄さは、最新の音楽潮流をとりこんで、一般人にわかりやすい音楽として加工し続けたところにある。

いしだあゆみ「ブルー・ライト・ヨコハマ」はロックだが和風で小唄調、太田裕美「木綿のハンカチーフ」はフォーク&ニューミュージック風、岩崎宏美「ロマンス」は流行りのディスコサウンド、ジュディ・オング「魅せられて」と庄野真代「飛んでイスタンブール」はエキゾチック。その時代、時代でのブームに乗っているし。さらにはその時流を読んで、ヒットしそうなものを仕掛けていたのである。

ほかに誰もが知る曲としては、近藤真彦「スニーカーブルース」、小泉今日子「なんてたってアイドル」、「夜明のMEW」、松田聖子、南沙織、野口五郎、郷ひろみ、中山美穂、少年隊、小沢健二、サザエさん・・・。

まあ、とにかくありとあらゆるヒット曲を書いた。

さて、近田春夫氏は、じつは筒美を師匠とあおぎ、生前きわめて親しかった稀有の人物である。そして、多くの音楽シーンもよく知る。名連載「考えるヒット」の筆者として有名な近田氏が、筒美の魅力を腑分けしたら面白くないわけがない。

近田氏による詳細な「筒美京平論」は、本書の骨子となる。

もちろん、満を持して出すのであるから、それだけではない。筒美の私生活はほとんど知られていない。そのプライベートな側面を知る実弟・渡辺忠孝氏への近田氏によるインタビューによって、筒美の生立ちや音楽との歴史が明らかになる。そればかりか、筒美の曲を最も多く作詞した橋本淳氏、それから筒美楽曲のデーヴァともいうべき平山美紀(現・平山みき)氏への近田氏によるインタビューも収録した。

まさに筒美京平をめぐる完全版ともいうべき本である。

ファンならば手元に置きたくなるデータも巻末に付した。

【著者紹介】
近田春夫 : 1951年東京都生まれ。音楽家。慶應義塾大学文学部中退。75年に近田春夫&ハルヲフォンとしてデビュー。その後、ロック、ヒップホップ、トランスなど、時代の最先端のジャンルで創作を続ける。また、タレント、ラジオDJ、CM音楽作家、作詞家、作曲家、プロデューサーなどとしても活躍。文筆家としては、「週刊文春」にJポップ時評「考えるヒット」を24年にわたって連載した。現在は、バンド「活躍中」、ユニット「LUNASUN」のメンバーとしても活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やいっち さん

    筒美京平という作曲家の天才ぶりを堪能した……と言いたいが、音楽について(も)門外漢の我輩に何が分かったろう。ただ、口をあんぐり話に聞き入っていた。歌手の声に惚れて作曲したくなるという話には特に興味津々。平山みきは分かるが郷ひろみの声に惚れてたとは。確かにデビュー当時の郷ひろみは良かったな。……余談だが、作曲という営み自体が我輩には神秘……驚異なのだ。

  • ホークス さん

    2021年刊。近田氏の批評は平易で楽しい。筒美は60年代に作曲家デビュー。シングル枚数1位(2位は小室哲哉)。洋楽好きの人も年をとると和風回帰する中、筒美は脱皮し続け、80年代ニューミュージック系作曲家の攻勢(来生たかお、井上陽水ら)にも対抗できた。主な仕事は小泉今日子、近藤真彦、少年隊等。2020年没。筒美の本質は西洋音楽のフィルター、仕事は批評・大喜利だったと言う。大喜利の定義は「解釈と捻り」。今やKポップが英語圏の音楽と同化して栄え、Jポップの中心は根っこが変わらぬままらしい。本書は貴重な証言集。

  • 緋莢 さん

    図書館本。作った曲は3000曲近く、シングル総売り上げ7560万枚で一位。60年代から00年代までオリコンシングル1位を獲得した事のある作曲家・筒美京平。まずは、親交のあった近田春夫が、60年代から2020年まで(ただし、90年から2020年まではひとくくり)のそれぞれの年代で作られた曲について、語っています。<京平さんは、どれだけ分かりやすく聴こえる曲を書こうと、その根底には、厳然たる楽典的な素養と最新の洋楽に関する該博な知識があった>(続く

  • imagine さん

    追悼のため読む。あれもこれも、そんなのまで、筒美京平だったのか!という場面はたびたびあった。本書はその功績を、まさに走馬灯のように回顧。歴史観と批評眼を伴って軽妙に語る近田春夫と、聞き手として絶妙な塩梅で話題を広げる下井草氏。とても息が合っている。表舞台に出ることを嫌いながら、生涯作曲者として常に新しい音楽にアンテナを張っていた筒美京平の実像が実感できた。本人の写真は幼少期などに限定し、アルバムジャケットが中心になっているレイアウトも良い。サブカル本のような余計な注釈が、一切ない点も読みやすい。

  • 山田太郎 さん

    本人のやってる音楽はそう聴いてるわけでもないけど、評論とかプロデュースした音楽は面白いので、気になる人ではあるというか。CCBの有名な話嘘らしいが、またなんでそんなことに話が広がるか分からんな。Spotifyでいろいろ聴いてみようかと思った、便利な時代というか。しかし、便利だけど何でも聴けるのも、何でも聴くわけではないというなんとなく聴く幅が広がらないのがなんともなと思ったう

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