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ISBN 10 : 4022631007
Content Description
日本の太平洋沿岸には、海と共に暮らした海人の文化が根づいている。彼らの足取りを追うのは容易ではないが、断片的な文献史料や海・川沿いの遺跡・遺物の分布などを丁寧に見ていくと、時代ごとの海の道が現れる。縄文時代には貝の道が北上し、弥生時代には稲の道が南下し、古墳時代には寒流・暖流の交わる北上川河口部を結節点として、北と南の文化がつながっていた。太平洋、日本海を問わず、津々浦々に形成された天然の良港、ラグーンを介して海人たちは活発に往来し、やがて奈良時代には紀伊半島から陸奥国へ、また紀伊半島から瀬戸内海を通って九州へ、東南アジアへとつながっていく。海の道から各地の歴史を見つめ、古代史の新たな一面をよみがえらせる。
目次 : 第1章 海辺の町で見つかった南北交流の痕跡―石巻の遺跡/ 第2章 海の道を探る手がかり―文献史料からのアプローチ/ 第3章 太平洋航路を復元する―寄港地はどこか/ 第4章 蝦夷戦争と海上交通―軍事利用された海の道/ 第5章 太平洋を行き交う人々―七世紀の太平洋航路と担い手たち/ 終章 太平洋から見た日本古代史
【著者紹介】
近江俊秀 : 1966年宮城県生まれ。文化庁文化財第二課主任文化財調査官。奈良大学文学部文化財学科卒。奈良県立橿原考古学研究所研究員を経て現職。専門は日本古代交通史。主な著書に『道が語る日本古代史』(古代歴史文化賞なら賞、朝日選書)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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