血と笑いとエロスの絵師 岩佐又兵衛 とんぼの本

辻惟雄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784106022876
ISBN 10 : 4106022877
フォーマット
出版社
発行年月
2019年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
128p;22

内容詳細

父は信長に謀叛を企て出奔。母と一族郎党は皆殺し。壮絶な運命を背負った孤児はやがて絵師・岩佐又兵衛(1578‐1650)となる―。描いたのは、その生い立ちが色濃くにじむような、血塗られた復讐絵巻。そして後世には「浮世絵の元祖」の伝説もつきまとう。京、福井、江戸を渡り歩いた謎多きその生涯を辻惟雄がガイド。さらに、「笑い」「妖し」「秘密」「その後」の4つのキーワードで辻惟雄と山下裕二が又兵衛対談。近年研究の進む工房や岩佐派についてもコラムを付す。めったにお目にかかれぬ絵巻群もたっぷり掲載。江戸の初めに花開いた、濃く、妖しく、絢爛なる又兵衛ワールドへようこそ!

目次 : 又兵衛風絵巻群の衝撃(山中常盤物語絵巻/ 浄瑠璃物語絵巻/ 堀江物語絵巻/ 小栗判官絵巻)/ その画家卑俗にして高貴なり―作品と人生(人生篇/ 作品篇)

【著者紹介】
辻惟雄 : 美術史家、東京大学・多摩美術大学名誉教授。1932年、愛知県生まれ。1961年、東京大学大学院博士課程中退。東京大学文学部教授、千葉市美術館館長、MIHO MUSEUM館長などを歴任

山下裕二 : 美術史家、明治学院大学文学部芸術学科教授。1958年、広島県生まれ。東京大学大学院修了。室町時代の水墨画の研究を起点に、縄文から現代まで幅広く美術を論じる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • キムチ27 さん

    又兵衛は筆者 辻氏が世に広く知らしめたと言っていい。同じ流れで言うと若冲。「奇想の系譜」は若冲がトップを走り、ラストに又兵衛が控えているそうな。武家の名門に生まれながら数奇な運命を辿り岩佐家の名を名乗った彼。故あって福井藩、松平忠直がパトロンに、20年、腕を磨いた・・で幕府の要請?で江戸へ。その経歴が「上品の中に潜む下品」を感じると言わしめる。髪フェチ❓手足の妖しげな曲線。それは女の情感でもあり男の趣味でもある☆彡豊頬長頤(←チョウイ・・長いおとがいだって)は彼が得意とする典型。素性も周辺も謎に満ち満ち・

  • yyrn さん

    ビブリオバトルではないけれど、岩佐又兵衛を紹介する本を(この本に限らず)日本人なら一度は読んでみるべきだと強くおススメしたい。織田信長に父親を殺されたこの絵師が描いた400年前の数々の絵巻は、200年前に描かれた北斎漫画以上に今日的な感覚で見ることができる。驚くべき描写力と物語構成力が備わっていると思う。特に表紙にも使われた「山中常盤物語絵巻」の牛若丸の母、常盤御前が盗賊に襲われ胸を刀で突かれて命を落とす場面などは圧巻だ。岩佐又兵衛の絵を見たことがあるか?と問えば多くの人は見たことはないと答えそうだが⇒

  • 雨巫女。@新潮部 さん

    《私-図書館》岩佐又兵衛さんが、荒木村重さんの息子だったんだ。よく無事だったなあ。

  • kri さん

    「洛中洛外図屏風」舟木本、伝岩佐又兵衛作で興味ある絵師だった。もう又兵衛作と確定され国宝にもなっていたのだな…。又兵衛の描く人物の顔立ちがあまり好きではない。でも「洛中…」を間近で観たときに細かく活写された民・武士・異人・遊び女・馬…などが面白くて。我が家の壁紙だといいな。この本で又兵衛作品を一気に鑑賞し、その壮絶な出自(一族郎党皆殺しの生き残り)を詳しく知って、「上品さの中に潜む下品さ」の不思議な魅力に引き込まれた。変な立ちポーズとかあり得ない指の反り具合とか笑いのある残虐シーンとか…癖になる絵師だ

  • rapo さん

    「山中常盤物語絵巻」の印象が強すぎてちょっと苦手かなと思っていたが、それまでの常識を破る奇抜で奇妙な表現は強烈。上品さの中に漂うエロスや淫靡さなんて、独特すぎる。絢爛豪華な宮廷画もあれば墨絵の動物はどこかユーモラスだ。確かな画力と工房を統率し多くの絵画を残した又兵衛。見るたびに発見があって面白い。

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人物・団体紹介

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辻惟雄

1932年愛知県生まれ。美術史家。東京大学大学院博士課程中退。東京大学・多摩美術大学名誉教授。MIHO MUSEUM顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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