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夢の痕 古道具屋 皆塵堂 講談社文庫

輪渡颯介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065391624
ISBN 10 : 4065391628
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan

Content Description

古道具屋皆塵堂は、小僧の峰吉で回っている。自在な客あしらい、目利きの確かさ、道具の修繕は職人並みの腕前、と釣り好きで店になかなかいない店主の伊平次に代わって、皆塵堂を切り回している。曰くつきの古道具を手に入れても、峰吉は幽霊を見ないから平気だ。向かいの油屋の小僧参太は、峰吉と違い、幽霊が見える。よその店の古道具の憑きものを見ては、いつも震えさせられている。
それが悔しくてたまらない参太は、一度くらい峰吉に幽霊を見せて、震え上がる姿を見てみたいと思う。幽霊話を仕入れては、峰吉に幽霊を見せようとするが、実際に見て怖い思いをするのはいつも参太ばかり。
そんな参太をご隠居の清左衛門たちも応援にまわる。大人の巳之助、茂蔵、円九郎がとっておきの幽霊話を引っさげ、峰吉に怖い思いをさせる刺客としてやってくるのだが‥‥。

参太のまわりに集まってくるのは、夢がらみの幽霊譚。
夢はお告げか、誰かが救いを求める声か?
職人のじいさんが隠した櫛が気になって成仏できないばあさん。隠し先を峰吉は見破ろうとするが?
二階からあるいは草むらから自分の姿も見える夢を見る菊次郎、誰が夢を見せようとしているのか? 
幸ちゃんとしか覚えていない幼なじみの夢を見る円九郎。やっと町名を思いだした円九郎は、峰吉と向かうが、蕎麦打ちに行き詰まり、首を吊ろうとしていた男と出くわした。
‥‥などなど。他人の夢の話はつまらない、とうそぶきながらも、峰吉は、夢の謎を解く鍵を見つけていく。
皆が期待する峰吉が震え上がる日は来るのか?

【著者紹介】
輪渡颯介 : 1972年、東京都生まれ。明治大学卒業。2008年に『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、デビュー。怪談と絡めた時代ミステリーを独特のユーモアを交えて描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • はにこ

    今回は、予告通りの峰吉回。峰吉、思っていたほど正確悪くなかったなw油屋の参太くんが峰吉を怖がらせようと奔走するけど・・・。というお話。夢がテーマになっていた。参太は清左衛門はじめ、皆塵屋に関わる大人たちを総動員したね。久々な人も登場して楽しかった。色んな大人がいるからね。自分らしくと教えてくれた清左衛門さんはやはり立派な大人だね。

  • sin

    落語の『饅頭怖い』の主人公と違って、商売ものの古道具を手に入れる機会が増えるからと「幽霊コワイ」とひょうげて見せることのない峰吉が今回の主人公かと想いきや、作者も認めるキャラ的に怖さが馴染まない峰吉なので、彼を話の中心に据えて周りに怖い思いを体験させた様だ⋯古道具屋の向かいにある油屋の小僧は皆塵堂にある曰く付きの代物に憑いた霊が見えてしまい、それが元で峰吉にも怖い思いをさせてみたいと怖い出来事を探し求めるのだが、果たして幽霊や何やらに頓着しない峰吉にどんな体験が効くのやら、夢に纏わる怪談話の連作である。

  • 峰吉に幽霊を見せようとアレコレ奔走する。クスリと笑える話で楽しかったです。まだまだ続いてほしいシリーズです。

  • ぽろん

    今回は、峰吉に幽霊を見させるべく奮闘する参太達のお話でした。言わずもがな、峰吉に幽霊を見させられる訳などなくて、夢繋がりで自分達が怖い目にあったりと、今回も色々と愉しく読了。次回は、憧れの鮪助回になるかもしれないということで今から楽しみです!

  • ネムコ

    皆塵堂の実務を取り仕切っている峰吉。買い取ったものの修理もすれば店番もし、挙句に見様見真似で新しいものまで制作してしまう。そんな出来た峰吉だが、幽霊は見たことがない。塵皆堂の前の店で奉公しているために度々人外の存在を見ては肝を冷やしている参太は何とか峰吉を怖がらせたい!と幽霊の出るという場所に峰吉を誘いまくるが…。峰吉が同年代の友人と普通に付き合っているのが物珍しかった。そして冷静な観察眼と推理に改めて感心した。探偵になれるじゃん(笑)

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