Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• Mealla0v0

  読了日：2022/02/14

  近代初めの200年間において、イギリスでは肉食の需要が拡大し、その供給源となる羊の品種改良が進み食肉用に相応し品種が生まれた。この歴史的事実は革命的な変化だった。というのも、長らく自然は改変不可能なもの、環境がすべてを決めるという認識が支配していたからだ。だが、畜産家の実践は「人類の努力で」品種を「改良」できることを発見した。ダーウィンの進化論以前にである。この「努力」が今日の食卓、あるいは食糧事情を形作ったことは間違いない。だが、「人種改良」の夢、工場制畜産の源流であることも否定しがたい。

• みかん。

  読了日：2021/10/11

  興味深い一冊。環境決定論と遺伝子決定論、つまり血の力への信頼(改良への信頼)がどのように変遷したかを知るうえで重要な資料である。本書では触れていないが、過去を振り返ることで、たとえば、気候変動や都市立地などという現代社会の環境決定論も射程に入れる。

• Hiroki Nishizumi

  読了日：2019/02/26

  魚の次はおのずと肉。ただ不純な動機ゆえか面白味に欠けた印象だ。

• チサト

  読了日：2021/03/21

  もう少し現代の肉食の情報があるかと思ったが、主にイギリスでの羊の品種改良の歴史についての本だった。アニマルウェルフェアとはほど遠く、でもその上に私たちの食生活が成り立っているんだなと、複雑。すべて否定はできないし、誰かがやってきたことなのだが。理想的な肉の食べ方って、どんななんだろう。 イギリスでも昔は魚をよくたべていたことが意外だった。

• 工業ダイヤ.

  読了日：2021/09/12

  2018年初見、世界史音痴が禍して何も頭に入ってこなかった。あれから地味に時代背景を学び英国史映画も観た。最近家畜の進化に関する本を読んだので再読。シェイクスピア『ヘンリー5世』戦いの士気を高める言葉、将と兵士むけに血と放牧の引用を使い分けたくだり、ヘンリー５世を演じたティモシー・シャロメの台詞を思い出し満足。熱烈なサッカー地元愛も連想。環境という宿命に血の力で風穴を開けようと名もなき品種改良家たちの活動自体が人間の自然界での支配領域を拡大。ベイクウェルからマルサスやダーウィンに視点をうつす事が出来た

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