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ISBN 10 : 4488505058
Content Description
不世出の作家が幻視した、人と魔の織りなす情念の世界。嵯峨の野の奥、化野の呼ばれる風葬の地で、孤独な女の前に現れた二人の美童の幻影―過去の愛憎への妄執と極限の恋を描いた「花曝れ首」。老いた閨秀画家と料亭の先代女将、幼なじみの二人を結ぶ絆と相克を描く「隠れ川」ほか、第二巻には半数以上が文庫初収録となる十七の幻想怪奇短編に加え、エッセイ十四編を併載する。
目次 : 花曝れ首/ 宵宮の変/ 月迷宮/ 徒しが原/ 玉の緒よ/ 春喪祭/ 階段の下の暗がり/ 月曜日の朝やってくる/ 悪魔好き/ 魔/ 緑青忌/ 隠れ川/ 闇の渡り/ 海婆たち/ 雀色どきの蛇/ 坂/ 八雲が殺した/ エッセイ(筆の文句/ 水の世界/ 踊れ、と彼が言ったような/ 月夜の晩にピエロどの/ あやかしの鼓への辞/ 首塚の酒/ 世阿弥の〓風/ 鳥辺野のこと/ 花前の京で/ 火と水と草花の儀礼/ 熊が出る夢/ 夏日徒然/ 引出しの中/ 春を探す)
【著者紹介】
赤江瀑 : 1933年山口県生まれ。日本大学藝術学部演劇科中退。在学中の詩の同人誌「詩世紀」に参加。中退後は放送作家として活躍していたが、70年「ニジンスキーの手」で第15回小説現代新人賞を受賞し、作家デビューを果たす。以降精力的に短編、長編を発表し、73年「罪喰い」が第69回直木賞候補となる。74年『オイディプスの刃』で第1回角川小説賞を受賞。84年『海峡―この水の無明の眞秀ろば』『八雲が殺した』の両作品が第12回泉鏡花文学賞を受賞。美や芸術に潜む魔を独自の筆致で描き、現在でも熱狂的な支持を得ている。2012年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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