Books

戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない 文春新書

赤根智子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166614967
ISBN 10 : 4166614967
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan

Content Description

ロシアによるウクライナ侵攻とイスラエルによるパレスチナ・ガザへの非人道的な攻撃。目まぐるしく国際情勢が変化するなか、この二つの戦争に向き合い、プーチンとネタニヤフに逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)。日本人として初めてそのトップに就任した著者は、ほどなくしてプーチンから逆指名手配を受けることにもなった。さらにはトランプ大統領の大統領令による経済制裁を受けるなど、世界規模の戦争犯罪に向き合ってきた国際刑事裁判所はいま、存続の危機に立たされている。

第二次世界大戦後にホロコーストに向き合ったニュルンベルク裁判、日本の戦争責任を裁いた東京裁判。二つの軍事法廷裁判にルーツをもち、曲がりなりにも平和を希求する国際秩序の礎であり続けてきた国際刑事裁判所とはいかなる機関なのか。二つの戦争という異例の事態にどう向き合ったのか。「世界の警察」アメリカが過去のものになりつつある戦後国際秩序の行方とは――。


「世界で起きていることは、やがて日本でも起きること」。「力による支配」がむき出しになりつつある今こそ「法の支配」による安全保障が必要だ。
「ウクライナ戦争の勃発で完全に覚醒した」と語る赤根さんが、その奮闘を通じて未来への責任を語りかける。

【著者紹介】
赤根智子 : 東京大学法学部卒。1982年検事任官。横浜、津、名古屋、仙台、札幌他地検検事、東京高検検事、函館地検検事正などを経て国際連合アジア極東犯罪防止研修所所長、法務省法務総合研究所所長、最高検察庁検事など歴任。名古屋・中京大学法科大学院教授、外務省参与・国際司法協力担当大使なども務めた。2018年国際刑事裁判所(ICC)判事。2024年3月からICC所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • たま

    ICC(国際刑事裁判所)とICJ(国際司法裁判所)の区別もつかないまま読み、勉強になった。ICCは旧ユーゴやルワンダの国際刑事法廷の流れを受け、「ローマ規定」(国際条約)にある四つの「中核犯罪」(ジェノサイド・人道に対する・戦争・侵略の各犯罪)について個人の責任を追及する。日本では東京裁判に対する反感もあり「戦争はとにかくダメ!」の立場もあり、「戦争犯罪」(拷問、人質、化学兵器等々)の規定まで思考が回らないのが実情と思う。著者によれば関連の法制度も整備されていないらしい。日本の政治家、興味なさそう。

  • もえたく

    プーチンから指名手配をかけられた国際刑事裁判所(ICC)の日本人裁判官として有名になった赤根智子氏の半自伝的な面と、現在の世界情勢の中で、ICCが武力ではなく「法」の力で守ろうする奮闘ぶりを分かり易く解説。イスラエルのネタニヤフ首相にICCが逮捕状を出したら、米国のトランプ大統領がICCへの制裁を可能にする大統領令に署名したなど知らない事ばかりで読み応えあり。東大女子の赤根氏が愛知県庁の採用試験を受けた際に「友だちいますか?」と聞かれたエピソードは苦笑するしかない。

  • 小鈴

    日本中が彼女を知ることになったのはプーチンに逮捕状を発付し、そしてロシアから指名手配を受けたニュースだろう。そんな彼女が名古屋出身と聞きどんな人生か興味を持っていたので本が出してくれて嬉しい。3章の彼女の人生の章から読み始めた私をお許しください笑。この本を読むまでICJとICCの違いもわかっていなかった。前者は国家間の紛争、後者は個人を裁く。だから、ロシアではなくプーチンが裁かれたのか。彼女の人生だけでなく、ICCの役割や仕事の流れも理解できた。混沌とした世界でICCが維持できるか。皆で守っていかないと。

  • makio37

    著者は国際刑事裁判所(ICC)所長。ICCは国際司法裁判所(ICJ)とは異なり、「国家間の紛争」ではなく"中核犯罪"を犯した「個人」を処罰する。ローマ規程に入った125の締約国がメンバーだが、米中ロやイスラエルは非締約国。中核犯罪とは@ジェノサイド犯罪、A人道に対する犯罪、B戦争犯罪、C侵略犯罪の4つで、プーチンとネタニヤフに逮捕状を出した。アメリカからの制裁という危機への援助とともに、中核犯罪に関連する国内法の整備も喫緊の課題として対応を訴えている。確かに、法律の整備も安全保障に不可欠な要素だと思う。

  • ふくみみ

    何を国際犯罪とするかというICCの判断は私には極めて妥当に感じる。一方で今の世界が正しさを軽し、力でそれを脅しつけており、日本も国としての意思とは別にそれに逆らえない現状も見えている。そんな今、脅しに負けず公正さを示す赤根さんたちの姿は眩しい。外国のことは他人事という考えは、それを許してしまったら自分たちが同じ目にあったときの防波堤は何もなくなってしまうと思うのだが。 赤根さんの半生は非常に優秀で自分が行く道に迷いがないなと思った。 先行きが厳しいと感じていたのでこれからの希望を述べた言葉に力付けられた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items