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集合論入門 ちくま学芸文庫

赤攝也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480095886
ISBN 10 : 4480095888
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
赤摂也 ,  

Content Description

「ものの集まり」や「連続」という素朴な概念。ここから広がる世界は実に深遠だ。19世紀にカントールが集合論の基礎を築くと、ラッセルを筆頭に様々な数学者がパラドックスや難題を発見した。それから現在に至るまで集合論は大発展を遂げ、今やその基礎概念は現代数学のみならず、論理を駆使する哲学にも欠くことができない。本書は古典的集合論の基礎を「集合の代数」「濃度」「順序数」の三部に分けて解説。コンパクトながら懇切丁寧な叙述で独習用としても最適。『数学序説』の著者による、定評のある入門書。

目次 : 第1編 集合の代数(集合の概念/ 集合の演算/ 関数と直積)/ 第2編 濃度(濃度の概念/ 濃度の大小/ 濃度の和/ 濃度の積/ 濃度の巾)/ 第3編 順序数(順序/ 整列集合/ 順序数/ 整列可能定理)

【著者紹介】
赤攝也 : 1926年生まれ。1949年東京大学理学部数学科卒業。立教大学、東京教育大学、放送大学教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kochi

    集合とは、ものの集まりであるけれど、対象を無限にまで広げて、いろいろとつきつめて考えていくと、自然数と有理数の数が実は同じだとか、でも、実数の数は比べ物にならないくらい多いんだとか、ものの順番というのも奥深いということが、わかってくるし、人間の思考や数学の根底をゆるがす原因ともなるじゃじゃ馬であり、それを数学者たちが、押さえつけたり、おだてたりして数学の基礎に祭り上げてしまったというのが、現代の集合論のポジションらしい。ただし本書で扱っているのは古典的集合論らしく、公理的集合論になると、なんか怖そう。

  • Z

    いい本と思う。集合論だけで単独の本が今、本屋に行ってもあまりないなかで貴重。ただ、自然数から実数の構成、区間収縮法などは出てこないので、別の本を探さないといけない。

  • Z

    やっぱいい本。前書き(本書では「てびき」と称されるページが冒頭にある)だけでで著者がこの本を書くにあたり、かなり思考を整理したことが伝わる。「集合論は集合を対象とした学問であり、集合とは、ものの集まりだが、それだけだと漠然としているので、はっきりと区画の定まった範囲にあるものをひとまとめに考えたときの全体」であり、「代数の理論」「順序の理論」「濃度の理論」で構成されると、前書きのなかに本書の構成まではっきりと区画におさめている。ブルバキに毒されずカントールの論の構成なぞる形で集合論を展開するので著者の記す

  • OjohmbonX

    直感的に正しく思われる既存の概念を拡張すると、そこから見る景色はもはや直感的には正しく見えなくなるのは刺激的だ。例えば「要素の個数」を無限集合に拡張すると「濃度」という概念が得られるが、奇数、自然数、有理数の全体という後者ほど直感的には大きそうな集合が実は全て同じ濃度であるという。あるいは性質を考える過程で実は既存の概念の拡張になっているのが面白い。例えば整列集合の「長さ」を考えると実はそれが自然数の拡張にあたる。そして最後に「全ての集合を要素とする集合」を考えると体系が矛盾するという限界にまで到達する。

  • Z

    すように高校生でもわかるようにかかれている。構成は三章、前書きの通り代数、濃度、順序で、四則、巾乗、包含関係等をそれぞれ繰り返す。練習問題も豊富で、aのm乗かれるaのn乗=aのmプラスn乗といったことにまで、証明が割かれているので、非常に丁寧。付録に公理的集合論までついており、著者の優しい本の作り方にほれぼれした。

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