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ショッピングモールの法哲学

谷口功一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560084106
ISBN 10 : 4560084106
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ニュータウンの風景を初めて目にした時の違和感は何だったのか? 文化表象としてのゾンビや多摩ニュータウンという場を問題にしつつ、荻生徂徠からサンデルまで規範理論を用いて〈郊外〉の実像に迫る!

[著者紹介]
1973年生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。現在、首都大学東京・法学系准教授。専門は法哲学。訳書:シェーン『〈起業〉という幻想』、ドレズナー『ゾンビ襲来!』(以上、共訳、白水社)他

【著者紹介】
谷口功一 : 1973年、大分県別府市生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。現在、首都大学東京・法学系准教授。専門は法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    バーバーによるなら、リバタリアン・モデルは、市民社会を私的な領域とみなすもので、市民社会は市場と同義と化す(33頁)。グローバライゼーション:国家の退場では毛頭なく、国家主権の再焦点化として理解される現象。規制力から市民によるデモクラティックな統制とそれに対するアカウンタビリティという古典的命題とも、密接かつ重大なものとして描く(69頁)。非国家的モメントを重視する公共性論は、市民社会における水平的関係に焦点をあてるもので、市民的公共性論と読むことができる(ヘルダーリン、104頁〜)。

  • takizawa

    近年ショッピングモールや郊外をめぐる議論が社会学、都市工学といった分野で活発になされている。本書はそれらの議論を踏まえた上で、郊外論・公共性論の哲学的基礎を論じたものである。疎外論的郊外批判はもちろん、精神論を拠り所にするコミュニタリアンだとか「軽薄な消費者vs.真面目な市民」図式などがいかに空虚であるかが丁寧に論証されていくさまが楽しめる。街づくりに関連する第三章は公共介入と土地所有の相関関係についてよく整理されており、特に興味深く読んだ。

  • ぷほは

    最初は期待したが、徐々に残念な気持ちに。偉い人が書き散らしただけの悪本なら他にももっとひどいのがいくらでもあるが、これは編集側の商売っ気と著者のエスプリが中途半端に効いている分始末が悪いといえよう。とにかくSMについて真面目に論じた箇所はどこにもなく、規制緩和や郊外論に関しては思い出話と学説整理に終始しており、オリジナルのデータも視角もない。後半に至っては公共性議論の整理を行っているように見えるが、肝心なところで議論は中断され(まぁ公共性論とは大体そんなものだが)、別にこの本でなくても言われていることだ。

  • うえ

    「かつて法哲学者の長尾龍一は、我が国における法哲学のあり方を、洋行帰りの紳士が手にするそれになぞらえる形で「トランク法哲学」と呼び、1987年当時、それらが内実において「欧米で流行しているからという以上に何の内発的必然性もない」様を皮肉った。彼は、同時に、自ら三十年近く法哲学を専攻していてもいまだに法哲学が何たるかはわからないものの「日本法哲学が何ではないか」は判明であるとし、それは「東洋古典を読まない人々の集団である」と述べている」●そんなに読むところはない本

  • フクロウ

    ロールズとサンデルを軸にカントが補助線になってるあたりわかりやすかった。徳倫理(サンデル)かリベラリズム(ロールズ)か。個人的には最近、やはり文学による人格陶冶、つまり徳を培うことこそが大事ではないかと思っている。またフレイザー=ホネットの「再分配か承認か」のテーマ、一見すると再分配と異なりゼロサムゲームではない承認も、アテンションや時間という名前の資源の奪い合いという意味では変わりはない、というのはなるほどと思った(あるいは、ようやく理解できた)。

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