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一死、大罪を謝す陸軍大臣阿南惟幾 ちくま文庫

角田房子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480432520
ISBN 10 : 4480432523
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2015
Japan

Content Description

1945年8月15日、終戦を迎え、何も語り残さず自決した陸軍大臣・阿南惟幾。非凡な人材の集合体である陸軍のなかで自身の平凡さを自認していた彼は、その生涯最後の4か月、戦局が極度に悪化した状況下で、帝国陸軍の統率者という要職を担う。敗戦へと転がり進む時局の舵取りを迫られた彼は、何を考え、決断したのか。阿南の生涯に肉迫しながら、“戦争終末期”の実相を描き出した決定的評伝。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

[著者紹介]
1914(大正3)年、東京生まれ。1938年、パリ大学へ留学。第二次世界大戦勃発により帰国。1940年、毎日新聞記者角田明と結婚。夫の転勤により再渡仏。パリ在住中の1960年に執筆活動を始める。自らの生きた時代を再確認したいという観点から、綿密な取材と均衡のとれた歴史感覚による軍人の伝記を多く手がけ、1984年からは日韓関係の歴史に集中して現在に至る。

【著者紹介】
角田房子 : 1914年東京生まれ。福岡女学院専攻科卒業後、パリに留学。85年『責任―ラバウルの将軍今村均』で新田次郎文学賞受賞、88年『閔妃暗殺』で新潮学芸賞受賞。その他、著書多数。95年「日韓の歴史・三部作」完成を機に東京都文化賞を受賞。2010年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    角田さんの作品は昔「責任」という題名で今村均将軍の話を何度か読んで感銘を受けました。この作品も読もうと思い棚にしまったままでした。映画の「日本のいちばん長い日」を見たときに読めばよかったのですがすっかり忘れていました。映画では役所広司さんがこの大臣を演じていましたが、松坂桃李さんの若手将校も印象に残りました。角田さんはよく調べてこの比較的地味な将軍のことをよく調べられているように感じました。特に奥さんの尽力が大きかったのでしょう。一人で子供たちを立派に育て上げたようです。

  • サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

    (2025-135)終戦の日、割腹自決した陸軍大臣阿南惟幾。彼の半生は日本が戦争へと進み、終戦へと向かう道筋と重なる。特に終戦直前の数日間の克明なドキュメンタリーは素晴らしいと思う。阿南は本土決戦を訴え最後まで戦おうとしていたのか、それとも終戦に際し陸軍の暴発を抑え為、敢えてそうした態度をとっていたのか?真意は不明であるが、この本を読む限り、私は後者であると思う。全陸軍に慕われた陸相の死を持って終戦を迎えることができたのだと思う。多くの人に読んでもらいたい一冊、五つ星です。★★★★★

  • A.T

    阿南惟幾は戦争の下手な大将だった。中国戦線から、大東亜戦争の豪北支配のニューギニア、フィリピンそして沖縄戦…へと次々に負け続ける。そしてついに広島、長崎の原爆投下と戦況には後がなかった。そんな中、運命的にも彼は終戦をまとめる陸軍大臣に就任してしまった。負けを背負うことが使命となったが、その負け方をどうするのか。あの時、もっと早くポツダム宣言を受諾できていれば広島長崎もなかったのでは、、、などというのは平和の現在だから言えること。日本は植民地にもなり得ただろうし、北海道も取られていたかもしれない中であった。

  • 樋口佳之

    陛下がポツダム宣言受諾と意思表示されたからは、その線に添って終戦に漕ぎつけようと苦心し、抗戦派の連中を手の内に納めて暴走を防いだと思う。あの人だから、ああいうよせ方が出来たのだ。他の誰が陸相でも、あそこまで掌握出来たとは思えない。だがもしあの時、陛下が『最後の一兵まで闘え』とおっしゃったら、阿南さんはそれこそ阿修羅のように闘って、屍を戦場にさらしただろう。阿南大将とはそういう人だった/

  • CTC

    04年PHP文庫。単行本は新潮より80年刊、今はちくま文庫に収録されている。 さて再読である。角田房子氏の著作には、何とはなしに信を置いてきたのだが…改めて経歴を確認すると、戦前にソルボンヌ大に留学し、60年代からノンフィクションのジャンルで活躍されている。終戦のタイミングでは32歳であるから…同時代の出来事として軍人の姿を見られたのが大きいのだろう。同性では澤地久枝や工藤美代子が同ジャンルの書き手として浮かぶが、澤地とも17違うし、まぁ段違いだ。自分の“何となく”のセンスも満更ではないと思った次第。

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