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書くことの不純

角幡唯介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784120057373
ISBN 10 : 4120057372
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

冒険者×ノンフィクション作家。命懸けの探検行のさなかに聞こえるのは、表現者としての悪魔のささやき―「行為は純粋で、表現は不純である」と断じる稀代の冒険家の「宿痾」とは。「結局のところオレは死ななかった」「生きることに不徹底だったのではないか」数多のノンフィクション賞を総なめにしてきた現代の行動派作家が、「書くということ」「生きるということ」の意味を問い直す。

目次 : 序論 探検って社会の役に立ちますか?/ 第1部 行為と表現(書くことの不純/ 羽生の純粋と栗城の不純/ 冒険芸術論)/ 第2部 三島由紀夫の行為論(届かないものについて/ 世界を変えるのは認識か行為か/ 実在の精髄/ 年齢と永遠の美)

【著者紹介】
角幡唯介 : 1976年北海道生まれ。作家、探検家、極地旅行家。早稲田大学政治経済学部卒業。大学在学中は探検部に所属。2010年に上梓した『空白の五マイル』(集英社)で開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。12年『雪男は向こうからやって来た』(集英社)で新田次郎文学賞、13年『アグルーカの行方』(集英社)で講談社ノンフィクション賞、15年『探検家の日々本本』(幻冬舎)で毎日出版文化賞書評賞、18年には『極夜行』(文藝春秋)で本屋大賞2018年ノンフィクション本大賞、大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • メタボン

    ☆☆☆☆ 書くことも生業としている角幡は、冒険の最中でも表現者として「もっと極端な方へ」むかうべきだというベクトルと、生きようとするベクトルの相克に陥る、このギリギリのところに我々は感銘を受ける。本書は徹底してその理由について、三島由紀夫・開高健を引き合いにしながら探っていく。三島由紀夫の矛盾は興味深い。「書くことの不純」というタイトルもこの書を端的に表していて良い。冒険とそれを書くことを続けて来た角幡は、我々がたどり着けない高い境地に達し、だからこそ我々は彼の書く本を読みたくなるのだろう。

  • やっちゃん

    外部に期待されたことを演出してしまうのはそこまで悪いとは思わないがそこは本人の問題か。冒険の「批評性」。たしかに常識をゆさぶる行為に人は感情的になる。意味不明という感想しか書けなかった「金閣寺」の解説は面白かった。読書メーターもそうだけど自分のノートに書く感想同様にSNSに書く場合も忖度なしで純然たる感想を書かないと意味がないと思う。

  • imagine

    著者の文書は、大学入試問題に頻繁に引用されるという。豊富な語彙、明快な論旨、緻密な文書構造、その先に立てられる仮説。その助けによって、主張がスンナリと頭に入ってくる心地よさ。思わず空欄や傍線を加えて、問題を作ってみたくなる。後半の三島由紀夫論も圧巻。毎回生死の淵を漂いながら生還してくる極地探検家ならではの、「死の余白」というアプローチを用いて『金閣寺』を読み解いている。序論にある、「思いついたことを実行すること、それが自分の生き方にたいする唯一の責任の取り方である」という一文はなんとも美しい。

  • 緋莢

    図書館本。ある編集者から「いや、書くことを前提に探検していると聞いて、驚いたんです。面白いなぁと思って…」 と言われ、<私の探検や旅は材料集めのためにやっているわけではない。たしかに書くことを意識しているところはあるが、それは私が物書きなので、探検してうまくいけばそれを書くだろうという意味である。>とも書いています。 <行為は純粋で、表現は不純である――。>という著者の考えが、自分にはとても新鮮で、とても興味深かったです。 (続く

  • チェアー

    冒険という行為と書くという行為を埋めるためには、生命を賭けるしかないのか。究極、合一させるためには、死ぬしかないのか、と考える。

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