Kakaisekai -Orchestral Works : Yoichi Sugiyama / NHK Symphony Orchestra, Norichika Iimori / Izumi Sinfonietta Osaka, Pacific Philharmonia Tokyo, Yu Kosuge(P)

現代の作曲界に大きな足跡を残した西村 朗、最後の管弦楽作品集

2023年9月に急逝した西村 朗が、逝去の約1か月前、自ら「最後のCD」としてタイトルと収録作品を記し、制作を託したこの管弦楽作品集は、近作3曲を収録。
　『華開世界』（尾高賞受賞）は、NHK交響楽団の委嘱作品で2021年の初演を収録。
　『胡蝶夢』は、西村が音楽監督を務めたいずみシンフォニエッタ大阪と、数々の委嘱作を初演してきた東京シンフォニエッタの共同委嘱作品で、西村自身も立ち会った2023年7月の大阪での初演を収録。
　『神秘的合一』は、パシフィックフィルハーモニア東京の委嘱作品で、西村 朗の絶筆となった。小菅 優をソリストに迎えた2024年の初演を収録。（メーカー資料より）

【収録情報】
西村 朗：
● 華開世界（2020）〜オーケストラのための

　NHK交響楽団
　杉山洋一（指揮）
　録音：2021年（ライヴ）

● 三重協奏曲『胡蝶夢』（2023）〜ヴァイオリン、ハープ、クラリネットと管弦楽のための

　小栗まち絵（ヴァイオリン）
　篠�ｱ和子（ハープ）
　上田 希（クラリネット）
　いずみシンフォニエッタ大阪
　飯森範親（指揮）
　録音：2023年7月（ライヴ）

● ピアノとオーケストラのための『神秘的合一』（2023）

　小菅 優（ピアノ）
　パシフィックフィルハーモニア東京
　飯森範親（指揮）
　録音：2024年（ライヴ）

【西村 朗（作曲）】
1953年大阪市生まれ。東京藝大学卒業、同大学院修了。「ヘテロフォニー」と呼ばれる技法を用い多数の作品を作曲。日本音楽コンクール作曲部門第1位、エリザベート国際音楽コンクール作曲部門大賞、ルイジ・ダルラピッコラ作曲賞、尾高賞、中島健蔵音楽賞、京都音楽賞実践部門賞、日本現代芸術振興賞、エクソンモービル音楽賞、第3回別宮賞、第36回サントリー音楽賞、第47回毎日芸術賞等を受賞。2013年紫綬褒章受章。2000年にいずみシンフォニエッタ大阪の音楽監督に就任。NHK-FM『現代の音楽』や、Eテレ『N響アワー』で司会者を務めた。2010年より草津夏期国際音楽アカデミー＆フェスティヴァル音楽監督、東京音楽大学教授を務めた。
　カメラータからは「西村朗 作品集」シリーズをはじめ多数のCDをリリース。2002年度芸術祭大賞に『エイヴィアン［鳥］…アルディッティSQ』が、2005年度芸術祭優秀賞に『メタモルフォーシス─室内交響曲集』が、2015年度同賞に『ブルーノ・カニーノ・プレイズ 西村朗』が選ばれた。晩年も精力的に作曲活動を続け、2019年に石川淳の小説を原作にしたオペラ「紫苑（しおん）物語」、2023年に「三重協奏曲〈胡蝶夢（こちょうむ）〉」が初演された。2023年9月7日逝去。享年69。（メーカー資料より）