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尊厳と身分

蟻川恒正

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000237314
ISBN 10 : 4000237314
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2016
Japan

Content Description

前著『憲法的思惟』のアメリカから舞台を日本へと移し、日本社会にとっての「個人の尊厳」という課題を問う。

目次 : 1 「個人の尊厳」という仮構(尊厳と身分/ 「個人の尊厳」と九条)/ 2 憲法裁判と「個人の尊厳」(裁判所と九条/ 憲法二一条裁判としての九条訴訟/ 最高裁判例に現われた「個人の尊厳」―婚外子法定相続分最高裁違憲決定を読む/ 不起立訴訟と憲法一二条/ 「命令」と「強制」の間―最高裁判例に潜在する「個人の尊厳」)/ 3 「尊厳」を担う「個人」(憲法学に「個人」像は必要か/ 自由をめぐる憲法と民法/ 最高権力者の「表現の自由」/ 法律家による釜ヶ崎サーガ―「学ぶ」者として、「権力者」として、ふたつの倫理履践の可能性(書評 遠藤比呂通『不平等の謎―憲法のテオリアとプラクシス』)/ 厳しさと優しさ―広中俊雄先生の思い出に)

【著者紹介】
蟻川恒正 : 1964年東京に生れる。東京大学法学部卒業。現在、日本大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Haruka Fukuhara

    すごい本でした。木庭先生の論への言及がありました。相互に信頼・尊敬しあっている様子で何だかいいなーと思いました。蟻川先生は憲法学界において間違いなく有力な学者のひとりだと思うけれど、業界地図?思想地図?的にどういう位置づけなのだろう。古典から現代まで、憲法を基礎づける思想等に精通されているようですごいと思いつつ、現実の評価という部分ではやや食い違う部分が多いのは自分の中で木庭先生と似た印象を受けるところ。

  • Masatoshi Oyu

    人権の根底には個人の尊厳があるといわれるが、では尊厳とは何か。その来歴を辿ると、封建的な身分との密接な関係が見えてくる。 王侯貴族は高い身分や地位ゆえに尊厳と諸特権を保持していた。そして人権の具体的内容は結局この特権であり、近代は身分制の廃止ではなく全員の高い地位への引き上げである。これの何が問題かというと、前近代の尊厳や特権はノーブレス・オブリッジとセットで観念されており、そのことが、「権利主張の前に義務を果たせ」式の妄言などと結びつきかねないということである。

  • check mate

    尊厳/身分、自由/責任、権利/義務、命令/強制。特に「尊厳と身分」及び「「命令」と「強制」の間」の2論文が出色。専門職論や政府言論論にも触れられているが、これらの問題群にも「尊厳」という概念が背後に控えていることが伺える。

  • ただの人間

    (honto)

  • Sakura Uchikoshi

    安倍首相が戦争の惨禍への反省は認めても、先の戦争が「誤った戦争」であることを認めないことから考察を進める、個人の尊厳と9条の章。ある学徒兵は捕虜虐殺を拒否しリンチにあいながら、なお、教官や僚友に、殺してはならぬ、と説くことが出来なかったのか、と生涯悔いた。なぜ彼は苦しむのか。広中俊雄先生の、良心的兵役拒否者の個人の尊厳は反戦活動もしてはじめて全うされるという解釈図式を補助線にすれば分かる。9条が関わる裁判、婚外子相続分訴訟、不起立訴訟。全てが濃密で深い考察。権力と対峙した必死な個人を浮かび上がらせもする。

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