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武器としての国際人権 日本の貧困・報道・差別 集英社新書

藤田早苗

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087212464
ISBN 10 : 4087212467
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

【推薦!】
「『思いやり』に頼らず『国際人権』の実現を!日本を世界と未来へと拓く道標がここに。 」
中野晃一 氏(政治学者、上智大学国際教養学部教授)

「人権後進国を変えるためには、差別を放置せず、権利保障のため声を上げなければならない。それには国際人権の正しい理解が『武器』になる。」
望月衣塑子 氏(東京新聞記者)

【国際人権の視点から日本を考える】
私たちは、生活のあらゆる場面において人権を「行使」している。
しかし、国際的な人権基準と照らし合わせてみると、日本では人権が守られていない。
コロナによって拡大した貧困問題、損なわれ続ける報道の自由、なくならない女性の差別や入管の問題……そうした問題の根幹には、政府が人権を保障する義務を守っていないことがある。
その状況を変えるためにはどうすればいいのか。
国際人権機関を使って日本の問題に取り組む第一人者が、実例を挙げながらひもとく。

【目次】
第一部 国際人権とは何か

第一章 人権とは?――「思いやり」と「人権」は別物だ 
第二章 国際人権をどう使うか

第二部 国際人権から見た日本の問題 

第三章  もっとも深刻な人権侵害は貧困 
第四章 発展・開発・経済活動と人権 
第五章 情報・表現の自由 
第六章 男性の問題でもある女性の権利
第七章 なくならない入管収容の人権問題

【おもな内容】
◆生活保護のアクセスのしにくさが抱える問題
◆国連から問題視されている秘密保護法・共謀罪
◆メディアに必要な「独立性」と「連帯」
◆夫婦同一姓の強制は条約違反
◆国際人権法に反する日本の入管法
◆国連からの勧告を知ることで、これからの日本を変える

【著者略歴】
藤田早苗(ふじた さなえ)
法学博士(国際人権法)。
エセックス大学人権センターフェロー。
同大学で国際人権法学修士号、法学博士号取得。
名古屋大学大学院国際開発研究科修了。
大阪府出身、英国在住。
特定秘密保護法案(2013年)、共謀罪法案(2017年)を英訳して国連に通報し、その危険性を周知。
2016年の国連特別報告者(表現の自由)日本調査実現に尽力。
著書に“The World Bank, Asian Development Bank and Human Rights“ (Edward Elgar publishing)。

【著者紹介】
藤田早苗 : 法学博士(国際人権法)。エセックス大学人権センターフェロー。同大学で国際人権法学修士号、法学博士号取得。名古屋大学大学院国際開発研究科修了。大阪府出身。特定秘密保護法案(2013年)、共謀罪法案(2017年)を英訳して国連に通報し、その危険性を周知。2016年の国連特別報告者(表現の自由)日本調査実現に尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • rico

    専門的知見をふまえた客観的基準、透明性、異議申し立て制度、独立した監視機関。グローバルレベルでの人権を守るための仕組みは、この分野に限らず、日本では蔑ろにされている要素が多い。密室で「お上」が決めたことに国民は黙って従えばいいという考え方から、まだ抜け出せていないということか。様々な制度は、生きるために「声を上げる」「権利を主張する」「行動する」をむしろ押さえ込む方向に動いていて、変わることのハードルは上がる一方。それでも、企業の株価に人権配慮が影響するという現実が既にある。吹き込んでくる風は止まらない。

  • どんぐり

    国際人権の視点から、日本では人権が守られていないのではないか、日本人は身内以外には排他的で人権意識を欠けているのではないか、政府は人権を保障する義務を怠っているのではないか、と問題提起した本。生存権の最後のセーフティネットといわれる生活保護法、特定秘密保護法に共謀罪法、出入国管理及び難民認定法、民法の「再婚禁止期間」「夫婦は同一の姓にする」の問題も然り。これらは、2020年の新型コロナウイルス感染症以降に拡大された貧困、報道、差別の問題ともリンクする。→

  • おたま

    現在の日本においては、人権が十分に守られてはいない、そのような問題が山積している。そもそも「人権」とは何かという意識も私たちには定かではない。それを国連での活動等を通した「国際人権」から見るとどのように捉えられるか、どのように捉えれば「人権」は守られるのか、そうした問題意識に支えられた本。私たちは、国内だけで見ている限り、真に権利としての「人権」を獲得していないし、人権問題を問題として把握することもできていない。そこに、「国際人権」という「武器」を与えてくれる。それは一つの覚醒にもなる。

  • kan

    人権は道徳でも思いやりでもないことや、日本政府の対応や多くの日本人の人権意識の世界基準との乖離を様々な例から指摘している。中立ではなく独立したwatchdogとしてのメディアの重要性や、主に欧米で勝ち取ってきた女性の権利と、それらの日本の後れ具合に改めて残念な思いだ。個人と、その人のもつ人権が大前提の条約や法律や目標と、その社会運動や政策としての発現(サフラジェットやカナダの組閣等)の繋がりに得心した。個を尊重した政策も実施されずcritical friendの提言も無視する日本は民主主義国家かと疑う。

  • あんさん

    本書に記述されていくのは、不名誉な日本の姿。国連などからの再三の勧告を無視し、問題のある法律を改善せず、または新たに制定し、人権侵害を繰り返している。国際公法は司法試験でもほとんど選択されず学んだ法曹人は少ないようだ。そもそも「人権」という言葉が生活実感から遠く、もっとよい表現はないものか。私の受けた大阪の教育では人権といえば部落差別や在日差別だったが、今ならSGDsのようなもっと広い概念だろう。「これは、育ちながら学びながら、頭の中に刻まれていくものである。古く言えば、1215年のマグナカルタ・・・」

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