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きのうのオレンジ 集英社文庫

藤岡陽子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087445565
ISBN 10 : 4087445569
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

笹本遼賀、33歳。都内のレストランで働きながら、人並みに、真面目に生きてきた。だが、胃の不調で受けた検査は予想外の結果―がんだった。どうして自分が?絶望に襲われた時、弟の恭平から荷物が届く。それは遼賀が15歳の頃、故郷の山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴で…。「おれはまだ生きたい」懸命に前を向く遼賀と、彼を支える家族を通して誠実に“生”と向き合った傑作長編。

【著者紹介】
藤岡陽子 : 1971年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」で第40回北日本文学賞選奨を受賞。09年『いつまでも白い羽根』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さてさて

    『この不安をどう説明すればいいのか。非日常な場所で、非日常なことをしている不安』。そんな思いの中に『悪性腫瘍』との戦いの日々を送る主人公の遼賀の姿が描かれていくこの作品。そこには看護師でもいらっしゃる藤岡さんのリアルな医療現場を描き出す物語の姿がありました。看護師の”お仕事小説”の側面もあるこの作品。そんな物語に『悪性腫瘍』と宣告された人間の思いをリアルに感じもするこの作品。登山靴の『オレンジ』が印象的に読者の頭にも刻まれていく人の優しさを具に感じる物語の中に熱いものが込み上げもする素晴らしい作品でした。

  • ぶち

    癌との闘病を綴った小説でありながら、暗い閉塞感や悲壮感がありません。オレンジの登山靴、瀬戸内の蜜柑、山の稜線の夕焼け… 輝くオレンジの光が絶えず世界をほんのりと照らしているような小説です。自分ではどうすることもできない病気に罹ったとき、その人の内面が浮き彫りになってくると思います。主人公の遼賀は自分の人生に価値を見出だしていなかったけれど、その優しさはちゃんと周りの人に届いているんです。読んでいて嬉しくなります。やり切れなく、悲しいラストですが、心が夕日に染まったと感じるくらい温かいお話でした。

  • サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

    (2024-89)「悪性でした。悪性の腫瘍です」そう医師から告げられた遼賀。まだ33歳、なんでこの俺が?とも思うだろう。弟の恭平や同級生だった看護師の泉にも支えられながら送る闘病生活。不治の病がテーマだとどうしても「お涙頂戴」的になる事が多いのだが、これはそういう事もなく、突然の病気に戸惑いながらも前向きに生きていこうとする主人公の姿が描かれていて良かった。かつて弟と登って遭難し死をも覚悟した故郷の山での登山シーンは印象的。良作でした。★★★★

  • ぼっちゃん

    文庫で再読。33歳の若さでがんになる闘病ものなので読んでいて辛い部分もあるが、闘病の中どう生きるかが描かれていて、自分も丁寧に生きなければと思える作品だった。

  • 鍵ちゃん

    笹本遼賀、33歳。都内のレストランで働きながら、人並みに真面目に生きてきた。だが、胃の不調で受けた検査はがんだった。どうして自分が?絶望に襲われた時、弟の恭平から荷物が届く。それは遼賀が15歳の頃、故郷の山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴で。懸命に前を向く遼賀と彼を支える家族の話。最後まで遼賀は幸せだったな。心が温かくなった。まぁ、とにかく年齢が若いほどがんの進行が早いから、定期検診は大事になるよ。

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