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鏡の国の生き物をつくる Sfで踏み出す鏡像生命学の世界

藤原慶

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784526084034
ISBN 10 : 4526084034
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan

Content Description

見た目は同じ、知性も同じ、しかし分子構造は鏡写しのように反対、そんな生き物を作ろうとする研究が進んでいる。鏡像生命学と呼ばれるこの研究は、医療や化学分野に革新をもたらす一方、危険性も指摘されている。鏡像生命をテーマに、研究者たちが最前線の状況を、5人のSF作家が未来を描く。

【著者紹介】
藤原慶 : 慶應義塾大学理工学部生命情報学科准教授。合成生物学/人工細胞工学の研究者

大澤博隆 : 慶應義塾大学サイエンスフィクション研究開発・実装センター所長。ヒューマンエージェントインタラクション(HAI)、人工知能、SFプロトタイピングの研究に幅広く従事。2022年から二年間、第二十一代日本SF作家クラブ会長を務める

長谷川愛 : アーティスト。スペキュラティヴ・デザイン等の手法によって、生物学的課題や科学技術の進歩をモチーフに、現代社会に潜む諸問題を掘り出す作品を多数発表

茜灯里 : 作家・科学ジャーナリスト。青山学院大学客員准教授。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。博士・獣医師。元・朝日新聞記者。著書に第二十四回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作『馬疫』(光文社)など

柞刈湯葉 : 小説家・漫画原作者。大学の研究職(生物学系)を経て、2016年に『横浜駅SF』でカクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞しデビュー。株式会社LIXIL「未来共創計画」などSFプロトタイピングにも複数参加

瀬名秀明 : 作家。東北大学病院薬学研究科修了。薬学博士。在学中の1995年、『パラサイト・イヴ』(角川書店)で日本ホラー小説大賞を受賞し、デビュー。『BRAIN VALLERY』(角川書店)で第19回日本SF大賞を受賞。幅広いジャンルの小説を発表する一方で、科学ノンフィクションなどにも精力的に取り組む。2006年から2009年まで東北大学機械系特任教授を務めた

〓田咲良 : 慶應義塾大学理工学部。日本学術振興会特別研究員PD。専門は合成生物学・生物物理学。2021年慶應義塾大学理工学部生命情報学科卒業。2025年同大学大学院理工学研究科博士課程修了。博士(理学)。2023年度日本蛋白質科学会若手奨励賞優秀賞、第19回日本生物物理学会若手奨励賞、第15回日本学術振興会育志賞等を受賞

チョン・ソヨン : ソウル大学で社会福祉学と哲学を専攻。2005年、ストーリーを担当したマンガ「宇宙流」が“科学技術創作文芸”公募で佳作を受賞。作家、翻訳家、弁護士として活動中。2017年、他の作家とともに“韓国SF作家連帯”を設立し、初代代表を務めた

見上公一 : 慶應義塾大学理工学部外国語・総合教育教室准教授。専門は科学技術社会論で、生命医科学分野を中心に、科学・技術と社会の適切な関係の構築を目指す科学技術ガバナンスの研究に取り組む

麦原遼 : 東京大学大学院数理科学研究科修士課程修了。2018年、「逆数宇宙」で第2回ゲンロンSF新人賞優秀賞を受賞しデビュー

八島游舷 : 2018年に「天駆せよ法勝寺」で第9回創元SF短編賞受賞。「Final Anchors」で第5回日経「星新一賞」グランプリ受賞。UWCイギリス校で国際バカロレア・ディプロマ取得。筑波大学比較文化学類卒業後、シカゴ大学にて人文学修士。アトナビゲーター。日本SF作家クラブ会員

山本直希 : 慶應義塾大学理工学部物理学科教授。専門は素粒子・原子核理論。2005年束京大学理学部物理学科卒業。2010年同大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。2022年、西宮湯川記念賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • よっち

    見た目も知性も同じ分子構造は鏡写しのように反対の鏡像生命学をテーマに最前線と5人のSF作家が未来と可能性を描くアンソロジー。DNAの反転植物を作るバイオベンチャーで起きた異臭騒ぎ、宇宙コロニーの隔離エリアに生身の人間がいるという噂、分子構造が鏡写しになった2種類の人類の起源、高校生のエリカが遺伝子検査をきっかけに巻き込まれる人類の起源研究、鏡像生命の発見で変容する世界。新たな世界を切り拓く知りたいという人類の本能は制御不能なリスクもあって、科学の進歩には常に倫理的な問いが伴うことを再認識させられましたね。

  • おだまん

    SFカーニバルの配信イベントが面白くて楽しみにしていた一冊。またSFが現実に近づいていることを実感すると同時にだからこそのアイディア満載の楽しい作品の数々。どれも面白かったけれど、やはりトリの瀬名秀明作品はリアリティの狭間、科学に対する視点から秀逸でした。座談会もイベントを思い出しながら楽しみました。

  • 月をみるもの

    テーマ的には面白いんだけど、編者のひとりが「おわりに」で「SFは文芸の中で『人間が描けている』ことを要求しない分野だ」とか書いてるのを読んで一気に萎える。おまえはSF研究者を名乗るな。 科学者パートも通りいっぺんのことしか書かれてないし、フィクションパートもほとんどが薄っぺらな作品ばかり。ヴィクラマシン(フレッド・ホイルの共同研究者)をタイトルに持ってきた瀬名作品に期待したのだが、あああ、、、って感じ。 唯一読む価値があるのは、冒頭の柞刈湯葉「螺旋を左に、ハンドルを右に」だけですね。

  • 酔花

    科学とフィクションの融合は『サイエンス・イマジネーション』以来か。本書は鏡像生命体という私にとっては聞き慣れぬ分野をテーマにした、小論・座談会とフィクションからなる。同じテーマでも作家によって語り方、焦点を当てる先が異なり、面白く読めた。個人的には瀬名秀明「ウィクラマシンゲによろしく」が人間における科学の限界を示しつつ、SFとしてもぶっ飛んだネタが織り込まれており、一番衝撃を受けた。

  • ヌーン

    鏡像世界についてゆけず 研究者が出てきたところで可能性云々というよりますますよくわからなくなった ペテンではないのか?不可能であることををまことしやかにさも可能なように言いくるめているようにしか思えず、途中で読むのをやめてしまった こんなこといいな、できたらいいなみたいな素朴さが欲しかった だいたい今ある生命も究明できてないのにそういうのに手を出すの、逃避でしかないと思います!やめましょうや… 

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