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土地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて 光文社新書

藤井一至

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334043681
ISBN 10 : 4334043682
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

世界の土はたった12種類。しかし、毎日の食卓を支え、地球の未来を支えてくれる本当に「肥沃な土」はどこに?そもそも土とは一体何なのか?泥にまみれて地球を巡った研究者の汗と涙がにじむ、一綴りの宝の地図。

目次 : 第1章 月の砂、火星の土、地球の土壌(肥沃な土は地球にしかない/ 月には粘土がない ほか)/ 第2章 12種類の土を探せ!(土のグランドスラム/ 裏山の土から始まる旅 ほか)/ 第3章 地球の土の可能性(宝の地図を求めて/ 世界の人口分布を決める土 ほか)/ 第4章 日本の土と宮沢賢治からの宿題(黒ぼく土を克服する/ 火山灰土壌からのリン採掘 ほか)

【著者紹介】
藤井一至 : 土の研究者。国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所主任研究員。1981年富山県生まれ。京都大学農学研究科博士課程修了。博士(農学)。京都大学研究員、日本学術振興会特別研究員を経て、現職。土の成り立ちと持続的な利用方法を研究している。第一回日本生態学会奨励賞(鈴木賞)、第三十三回日本土壌肥料学会奨励賞、第十五回日本農学進歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • やすらぎ

    なかなか光が当たらない存在の「土」には未知なる可能性が眠る。地球には12種類が存在するという。裏山にも土はあるが、世界中を探検しなければ全種類とは触れ合えない。遥かなる土を求めての旅。愉快で丁寧な文章は読みやすく、視野が広がっていく。この星の大陸にある肥沃な土壌、そこに人間は自然と集まっていく。各々の土の特性を調べて土壌を改良する術を研究する目的は人類のためである。作物を作れば土から栄養が奪われる。人間は土を質でも量でも使いすぎている。土を大切に。植物を支える土をこれまで以上に愛しく見つめてしまうだろう。

  • ちくわ

    土壌学専攻だったので『こんなドマイナー分野が実用書に!』と感慨深い。やっと土の面白さを一般の皆様へ興味深く伝えられる方が出てきたかと。ただ、海外だと土壌学は結構メジャーである。大学時代、先生の留学先のパースへ遊びに行ったが、立ち寄ったUWAにはSoilScience単独でドデカいビルが建ってて驚嘆した。食料自給率が低く農業が軽視されがちな日本との格差を痛感し、土壌学研究者の道を諦めた記憶が蘇る。食料生産のベースは『土』なんだけどな。 余談…中盤に出てきた黒ボク土が懐かしい。教授が黒ボク土狂だったな(笑)。

  • アナクマ

    バッタの人や鳥の人、恐竜の人に続き、理系新書書きの若手研究者に新星現る!です。◉我々を養う根源的な物質であり、地球最後のナゾ「土」(12種類!)を求めて冒険の旅へ。同行する読者は、地球の表面を覆うこの薄っぺらな被膜が、人類にとって死活的に重要な奇跡の産物であることをよく知ることになる。◉土に関する基礎知識だけではなく、新書らしい軽快な言葉遣い。そしてそれとは裏腹に、100億人を養うことができるのか?という真摯な問題意識も伝わってきます。

  • ニッポニア

    これは面白いなあ。土ですよ、身近すぎて舐めてましたよね、みんな。これがないと人類は何もできなかったんですよ。以下メモ。裏山、を探索する奥深さ。月に有機物はなく、植物を育てる土壌はない。農業をするための有機物の絶妙な混ざり具合、永久凍土では植物は育たない。現実は楽観的で、土壌劣化の場所でも、まだまだ植物は育っている。奇跡的な水と有機物の量が地球の繁栄を支えた。100億人が食べていける土壌を生み出さないと地球に未来はない、もうまもなくその時代へ。ミミズ、フンコロガシが土壌を耕す。やはり火山は人類を支えた。

  • 六点

    さて、何処にでもある土、その種類は世界にたった12種類しかないことなど、全く知ることは無かった。有機物に富むが、特定のミネラルに欠いた土。かといえばミネラルしかなく有機物に欠ける土、世界には多様な土がある。その中で農耕に向いた土は肥沃な土はチェルノーゼムと水田土壌だけである。とか、なぜそのようになっているか等多様な論点を軽妙な語り口で文系の読者にも楽しく伝えている。関東で広く蕎麦が食べられるのも、土壌の性質にその一因があったりするのだ。ありふれて貴重な土、その世界の奥深さに触れることが出来た。

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