Aではない君と

薬丸岳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062195584
ISBN 10 : 4062195585
フォーマット
出版社
発行年月
2015年09月
日本
追加情報
:
349p;20

内容詳細

十四歳の息子が死体遺棄容疑で逮捕された。弁護士に何も話さない息子に対し、父は付添人となり、少年審判に参加することを決断する。


殺人者は極刑に処すべきだ。親は子の罪の責任を負うべきだ。周囲は変調に気づくべきだ。
自分の子供が人を殺してしまってもそう言えるのだろうか。


読み進めるのが怖い。だけど読まずにはいられない。
デビューから10年間、少年事件を描き続けてきた薬丸岳があなたの代わりに悩み、苦しみ、書いた。
この小説が、答えだ。


薬丸 岳 ( ヤクマル ガク )
1969年兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒業。2005年、初めて執筆した小説『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞。主著に『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』などの夏目シリーズ、『友罪』、『神の子』などがある。


【担当者コメント】
コメンテーターが少年犯罪について語る時、親は何をしていたんだ、周囲はなぜ気づかなかったんだ、学校はどう責任をとるんだ、と言います。ぼくもテレビを見て、なんとなく同調していました。そうだよな、もし自分に子供がいたとしても、人殺しをするまで気づかないなんてことはないだろう、と。
しかし、万に一つ、自分の子供が少年Aとなってしまったら、どうするのだろうかと、薬丸さんはパンドラの箱を開けました。苦しみ、悩み、書いては消し、また悩み、と繰り返しながら少しずつ積み上げられていく原稿を読み、背筋が寒くなりました。
これまで自分は、どこか遠い世界のことだと思って、目を背けていたのだと知りました。子供が罪を犯すこと、その親のことについて、まったく考えられていませんでした。
この小説は、もしかすると、犯罪を減らすことができるのではないか。
そう思わされるほど、強く鋭い小説です。
すべての人に読んでほしい、心からそう思います。どうか、ぜひ。(文芸第二出版部 鍜治)



【著者紹介】
薬丸岳 : 1969年兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒業。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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中学生になる息子が同級生を殺害してしまっ...

投稿日:2018/12/11 (火)

中学生になる息子が同級生を殺害してしまった。この話は主人公は加害者の父親。友達だった二人がなぜ被害者と加害者になってしまったのか。 いじめられた事が原因で殺人を犯してしまった息子の”心を殺すのは許されるのに、どうして体を殺しちゃいけないの?”この問いがこの本のすべてだと思う。

太陽の塔 さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yoshida さん

    突然に自分の子供が殺人を犯してしまったら。私達は様々な感情に襲われる。驚愕、自責、煩悶、苦悩。そして、被害者の遺族にどう償えばいいのか。これからの子の生涯をどう支えるか。作品の翼くんの例はありえる内容だと思う。子供の発する、変化、ふとしたサインに気が付けるだろうか。気が付けなければいけない。未成年の犯罪であれば、罪を犯しても社会に復帰する。そこからどう生きるか。家族はどう支えるか。被害者にはどう償うか。恐らく決まった正解はない。精一杯生きて、償い続けるしかないのだ。それが人の命を奪った代償なのだと思う。

  • ウッディ さん

    離婚した妻の元で暮す中学生の息子が起こした殺人事件。何も語らない息子に対し、彼のSOSに気付けなかった吉永は、父親としての責任を果たそうとする。一気に引き込まれ、没頭した読書でした。彼が友達を殺した理由は何か?子供が起こした事件に対する親の責任、どのように子供と向き合って、罪を償っていくのか、そして被害者家族への対応など、ノンフィクションを読んでいるようなリアリティでした。吉永の父が言った「子供がどうしてそんなことをしたかを考えるのが親だ」とい言葉が胸にささりました。重苦しくも、面白い一冊でした。

  • 風眠 さん

    私は親になった事がないので本当には分からない。自分の子が人を殺し『少年A』になったとして、その事実を受け容れることができるのかどうか。全部嘘でした、って事には絶対にならない。罪を犯した我が子をそのまま受け容れ、更生できるよう寄り添い、愛し続ける事ができるだろうか。この物語の父親のように、被害者家族や世間から叩かれてもいい、自らが付添人になって我が子の全てを知ろう、知った上で一緒に償いたいと思えるだろうか。今の私には自信がない。「どんな事があっても親でいる覚悟はありますか?」と問われているような気がした。

  • てぃも さん

    もし子供が人を殺したら‥‥。 私は吉永のように子供を信じてやれるだろうか。守ってあげられるだろうか。戦ってあげられるだろうか。

  • kyon さん

    もしも息子が、殺人を犯してしまったら・・・。子供のいない私でも、考えさせられるテーマでした。今まで読んだ薬丸岳作品の中で一番読み易かったかも〜。もっとたくさん薬丸岳さん、作品書かないかな〜。

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人物・団体紹介

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薬丸岳

1969年兵庫県生まれ。2005年に『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。16年に『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を、17年に短編「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞“短編部門”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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