蝶のゆくへ 集英社文庫

葉室麟

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087442601
ISBN 10 : 4087442608
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
追加情報
:
392p;16

内容詳細

明治28年、旧仙台藩に生まれた星りょうは、自分らしく生きたいと願い、18歳で上京し、明治女学校へ入学する。その利発さから「アンビシャスガール」と呼ばれていたりょうは、新しい生き方を希求する明治の女性たち―校長の妻で『小公子』翻訳家・若松賎子、勝海舟の義娘クララ、作家・樋口一葉らと心を通わせていく。新時代への希望と挫折、喜びと葛藤が胸に迫る、著者からのラストメッセージ。

【著者紹介】
葉室麟 : 1951年北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年『乾山晩愁』で第29回歴史文学賞を受賞し、デビュー。07年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞、12年『蜩ノ記』で第146回直木賞、16年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞を受賞。17年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • エドワード さん

    「青年よ、大志を抱け。」「女子にも教育を。」明治女学校に入学した星りょうの目に映る、明治の世を生きる若者たち。明治になっても家族や世間の姿はほとんど変わらない。男尊女卑も甚だしい。そんな中で、北村透谷、島崎藤村、国木田独歩、有島武郎ら男たちが新しい思想を広げ、女たちは翼を得る。自由に生きたい。自分の思いを叶えたい。若者が新時代に得たのは<LOVE>の精神だった。佐々城信子、瀬沼夏葉らの激動の愛が胸を打つ。星りょうが新宿中村屋を興しサロンを開いた相馬黒光と分かり驚いた。荻原守衛の彫刻「女」が印象に残る。

  • タルシル📖ヨムノスキー さん

    新宿中村屋の創業者の話ということで、苦労して店を立ち上げて成功を勝ち取っていくというおしん≠フようなお仕事小説かサクセスストーリー的な話かと思いきや、明治・大正期の文豪たちの話でかなり困惑。江戸時代から比べればかなり自由な生き方ができるようになったとはいえ、今に比べればまだまだ窮屈な時代。そんな時代だったからこそこの頃の人たちは圧倒的な熱量で、学び、考え、行動できたのかもしれない。残念ながら明治・大正期の文豪の作品はどうも敷居が高くて手に取っていないが、これを機にチャレンジしてみようか。勝海舟、最高!

  • みやび さん

    葉室麟さんの作品は静謐な印象があったけれど、これはまたタイプが違っていて新鮮な驚きがあった。明治から大正にかけてはまだまだ女性にとって窮屈で生きづらい時代であったと思うけれど、そんな中でも懸命に学び行動し、自分らしい生き方を模索する姿に惹き込まれた。 主人公の星りょうを通して彼女に関わる人々の生き方を見つめ、自分はどうあるべきかを問い続ける。島崎藤村や国木田独歩など、文豪と呼ばれる作家や芸術家が多く登場するのも興味深い。そのためか、どこか純文学を読んでるような心地良さを感じた。

  • 紅香@新刊購入まで積読消化あと4冊⭐︎ さん

    『身を亡す恋は私にはいりません』明治女学校に入学した星りょう目線で愛に溺れていく知人達を考察する。恋は崇高なものなのか、淫らなのか悩む島崎藤村など有名な文豪または芸術家の登場に身が焦がれる思いだった。たった1冊で数冊分読んだ感。何日も経ったようでたった1日だった。背景を知っていくうちにそれぞれの作家の吐露が滲み出た小説も読みたくなった。『恋愛とは男と女が互いを煉獄に突き落とすことだよ』『女と関わると何もできなくなる。虚無だ。しかしその虚無を私は美と呼んでしまう。なぜなのかはわからない』私も等しく苦悩する。

  • ichi さん

    【図書館本】明治時代の強き女性が新時代を生き抜いた強さが凛としていてかっこよく、あのように自分を貫くことは自分はできないかも。と思いました。女性視点の主人公の著書は読んでいて面白い。今回も楽しませていただきました。

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人物・団体紹介

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葉室麟

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年

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