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さいわい住むと人のいう

菰野江名

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784591182963
ISBN 10 : 4591182967
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

ある日、豪邸に住む高齢の姉妹が二人とも亡くなった。老姉妹は、なぜこんな豪邸に二人だけで住んでいたのか―?地域福祉課に異動になった青年・青葉が紹介されたのは、大きな屋敷に住む八〇歳の老女・香坂桐子だった。桐子は元教師で顔が広く、町の人々から頼りにされていた。妹の百合子と二人だけで暮らしているという。物語は二〇二四年から二〇年ごとに遡り、姉妹の人生が少しずつ紐解かれていく―。姉妹の人生を壮大なスケールで描いた感動作。

【著者紹介】
菰野江名 : 1993年生まれ。三重県出身。「つぎはぐ、さんかく」(「つぎはぐ△」より改題)にて第十一回ポプラ社小説新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • モルク

    戦争孤児となった桐子、百合子姉妹。親戚の家を渡り歩き、彼らの目、自分達の立場を気にし肩身狭く生きてきた。吉沢家でやっと普通の生活が与えられ優秀な桐子は大学まで行かせてもらえたが…そこには吉沢家の目論見があった。障害者の息子との結婚を求められ、姉の代わりに自分をと申し出る百合子。いつか二人だけの理想の家を持つことを夢見て桐子は教職につく。姉妹の苦難と願い。姉妹の深い絆、強くて深い思いやりを持ち続ける…最期の時まで…。とても良かった。

  • fwhd8325

    タイムラインに流れてくる、この作品の感想を読んだとき、とても読みたくなりました。そして、その直感は間違っていませんでした。「2024年千絵」を読んだとき、最初の涙があふれました。この先の展開へのゾクゾクする感覚が押し寄せてきました。物語の根底には、戦争があります。戦後を生き抜いた姉妹の物語です。二人は強く美しい。美しすぎます。

  • ちょろこ

    豪邸に住む老姉妹の物語の一冊。パッと心和らぐ装丁と共に現在から過去へ遡る物語は老姉妹の人生アルバムを捲るよう。徐々に紐解かれる時代と追い求めた夢に気づけば時を忘れるほど夢中になった。強さと優しさの鎧を纏いながら選んだ対照的な人生はもちろん、後悔や勘違い、タイムラグのような二人の心がせつなさに拍車をかける。置かれた場所で咲く花もあることを妹の百合子の姿から学び自分も丁寧に物事を見つめ生きたくなった。幸せを掴む傍らで誰かを幸せへと導いていた姿は間違いなく胸をはっていい二人の幸いだと思う。静かな涙が似合う良作。

  • hiace9000

    時代とともに変わっていく「幸せ」もあれば、変わることなく時代を貫き通すそれもある。社会や、もちろん人によって希求する「幸せ」は異なり、無理に自分が同化することも、人に押し付けることも、それは間違いなのだろう。豪邸に住まう見た目も性格も正反対の老姉妹が亡くなったところから始まる、80年の逆巻き年代記。不遇な子ども時代を取り返すための理想の像を求め、異なる生き方を求めつつも、幸せに辿り着けると信じた二人は、どんな人生を歩み、今に至ったのか。視点切替えの巧みさが人物に立体感を与え、読み手の心を切なく締め上げる。

  • ネギっ子gen

    【私の夢には百合が必要だった。妹を救い出し二人が幸せに共に暮らすことが】敗戦直後、1歳と3歳で両親を失ってから長くて3、4年、親戚の家を盥回しされ続けた姉妹(桐子と百合子)の物語。深く素敵なお話。沁みた…。姉・桐子の仕事は学校の先生。教師の給与でなぜ豪邸にと疑問に思ってたら……。<なにもわからないということは、存外、楽だった。忘れて、手放して、失って、なにもかも持たない自分になると、すべて許されたような心地がする。年をとるのも悪くないわね、と思える。/この家は、私そのものだ。見てくればかり大きくて>と。⇒

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