社会運動の戸惑い フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動

荻上チキ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784326653775
ISBN 10 : 4326653779
フォーマット
出版社
発行年月
2012年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20

内容詳細

なぜ「対立」は生まれたのか?保守運動家・フェミニストへのフィールドワークと、膨大な資料分析から、「対立」の背景を明らかにする。

目次 : 第1章 「ジェンダーフリー」をめぐる対立/ 第2章 地方からのフェミニズム批判―宇部市男女共同参画推進条例と『日本時事評論』/ 第3章 千葉県に男女共同参画条例がない理由―条例制定運動の失敗と保守の分裂/ 第4章 「性的指向」をめぐって―宮崎県都城市の条例づくりと『世界日報』/ 第5章 男女共同参画とは何か―ユー・アイふくいの図書問題をめぐって/ 第6章 箱モノ設置主義と男女共同参画政策―国立女性教育会館(ヌエック)/ 第7章 フェミニズムとメディア、インターネット

【著者紹介】
山口智美 : モンタナ州立大学教員。専門は文化人類学、フェミニズム

斉藤正美 : 富山大学教員。専門はメディア研究、フェミニズム・社会運動研究

荻上チキ : 評論家。シノドス編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ネギっ子gen さん

    【今の私たちに必要なのは、実証に基づいた丹念な改善提言。潜在的なニーズの発掘と発信。現場のニーズに根ざした活動。状況に合わせた新陳代謝の加速。社会問題の具体的解決】「男女共同参画」や「ジェンダーフリー」という言葉の使用に端を発する、フェミニズムと保守系反フェミニズムとの係争について、当事者たちへの聞き取り調査や関係観察を行い、エスノグラフィーとしてまとまたもの。本書の特徴は、フェミニズム側である3人の筆者が、反フェミニズム側への聞き取りを行っていること。2012年発行の本ですが、示唆に富む本でした。⇒

  • 二人娘の父 さん

    旧統一教会関連でにわかに脚光を浴び、存在を知ることになった本書。10年以上前の出版ということだが、その点を加味しても、今読むべき労作。フェミニストによる自省的な視点からのルポルタージュでもある。私が新たに得たものとして二点記録する。第一は「草の根保守」と言われるものの実態。地方での「保守」の運動は、正直目を見張るものもあるし、信念に基づくものとして賛否は別として敬意をもつべきものであった。第二は、フェミニズム運動側の「レッテル貼り」への戒めである。荻上氏のまとめに詳しいのでぜひ読まれたいと思う。

  • チェアー さん

    そもそもの「ジェンダーフリー」の概念から誤読だったという部分は衝撃的だった。原著をだれも読まないジェンダー学は学問として成り立っていたのか、と思ってしまう。 受け取る人によって意味の違う「ジェンダー」が跋扈し、ジェンダーと聞くとだれも反対できない状況が現出した。 「自分達は正しい」と考える足元の砂は崩れている。この本から10年が経っても、その構図は続いている。 この本の続編(ジェンダーはこの10年でどう動いたのか)を読みたい。あるのかな。

  • kenitirokikuti さん

    図書館にて。再読(2017年に読んでいる)。最近はネット使いの韓国フェミが騒々しいが、スマフォの普及と機械翻訳の性能向上が大きいな。いま読むと、90年代後半〜00年代前半のインターネットにはアングラ感があって、女性市民運動家・学者らはネットを怖がっていた、という記述がとても興味深かった。杞憂といえば杞憂にすぎないのだが、しかし、千葉県住まいの自分も、初めて麗澤大学/モラロジー研の図書館・資料館に足を運んだときにはちょっとビビってたことを思い出す。自分は創価やエホバともめた経験あるので処女ではないだけども。

  • ナリボー さん

    5/10 フェミニズムと対抗勢力の構図が様々な形で紹介されていて当事者にとっては具体的で重大なことだと思うが、今ひとつピンとこなかった。

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