Product Details
ISBN 10 : 4905930081
Content Description
生物多様性と環境の保全機能が高い評価を受ける水田は、病気を媒介する蚊や病気の原因になる寄生虫の棲み場所でもある。世界の多くの地域では、水田開発や稲作は、病気の問題と闘いながら続けられてきた。病気をなくすため、稲作が禁止されたこともある。本書は、こうした水田の知られざる一面、忘れられた一面に焦点をあてた。水田の蚊が媒介する脳炎やマラリアなどの病気は、私たちにとっても、解決ずみの過去の問題ではない。世界的な人や物の移動や温暖化などの大きな環境変化の中で、媒介動物の分布や生態も急速に変わりつつある。媒介動物対策と環境保全は両立できるのだろうか。熱帯での水資源や農業開発、病気対策などにかかわる人、水田を中心にした環境づくりや生物多様性保全に関心がある人に広く薦めたい。
目次 : 第1部 水田と蚊と病気(インドネシアの奥地の村を目ざして/ 日本脳炎/ 稲作農村の蚊―生態と媒介病/ 水田開発とライス・マラリア/ 天水田を潅漑水田にする―南スラウェシ ほか)/ 第2部 開発の中の媒介病と寄生虫病―過去とこれから(感染症の起源/ 水資源開発と感染症―特にアフリカの事例/ 対策―環境的方法/ 健康影響評価に基づく総合対策/ 対策―二一世紀に向けて)
【著者紹介】
茂木幹義 : 医学博士。1940年上海に生まれる。1964年京都大学農学部卒業。1969年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。1980年佐賀医科大学助教授(寄生虫学)。専攻は昆虫生態学、媒介動物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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