汚れた手をそこで拭かない

芦沢央

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163912608
ISBN 10 : 4163912606
フォーマット
出版社
発行年月
2020年09月
日本
追加情報
:
240p;20

内容詳細

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、認知症の妻を傷つけたくない夫。元不倫相手を見返したい料理研究家…始まりは、ささやかな秘密。気付かぬうちにじわりじわりと「お金」の魔の手はやってきて、見逃したはずの小さな綻びは、彼ら自身を絡め取り、蝕んでいく。取り扱い注意!研ぎ澄まされたミステリ5篇。

【著者紹介】
芦沢央 : 1984年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で第三回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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思いがけないストーリー展開に、引き込まれ...

投稿日:2021/04/14 (水)

思いがけないストーリー展開に、引き込まれました。わずかな引っ掛かりや、わずかな人間の綻びは見逃されることがないんだな、と。5篇のミステリ、どれもが完成されていて、隙間のない感じがすごかったです。特に「忘却」の後味が何とも言えません。全編読んだあとにこの本のタイトルを改めて読むと納得するとともに、鳥肌がたちました。

はれ さん | 不明 | 不明

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財布の紐も身も引き締まる話。 芦沢さんら...

投稿日:2021/04/09 (金)

財布の紐も身も引き締まる話。 芦沢さんらしくぞくぞくとする話が多いですが、理不尽に不憫な思いをする人はいないので読後はすっきりしました。

ゆべし さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    第164回直木賞にノミネートされてから図書館に予約したので、漸く読めました。(既読6/6コンプリート)芦沢 央、2作目です。本書は、イヤミス短編集、オススメは、『忘却』&『お蔵入り』です。直木賞ノミネートも納得ですが、次は長編で直木賞を受賞して欲しいと思います。本書で区切りの3,500レビュー達成しました。 https://books.bunshun.jp/articles/-/6032?ud_book

  • bunmei さん

    人は失態を犯し、窮地に追い込まれた時、自己防衛の本能からその場を凌ごうとして、嘘や見栄を張ってしまうことがある。最初は些細な嘘のつもりが、次第に取り返しのつかない罪へと膨らんでいく。結局、嘘は嘘を呼び、だるま式に膨れ上がっていく。そんなジワジワと締め付けてくるような深層心理を、イヤミスタッチで描いた芦沢作品。決して悪意があったわけではなかったが、事実の隠蔽により、どうしようもない現実に直面していく主人公。誰もが、この当事者になり得るのかもしれない特別な日常に、警鐘を鳴らすようなブラックなミステリー。

  • 射手座の天使あきちゃん さん

    人間はどうしてこんなに小狡く小賢しく出来ているのか? 舌を出す程度の失敗を素直に詫びずに、隠蔽工作に手を出し上手く行かず尻尾を出し、とうとう馬脚まで出して(露わして)しまう 腰は引けても後には引けない、後ろ髪引かれながらも手を引くには時すでに遅し、とうとう「しょっ引かれる」愚か者が沢山出てくる短編集でした。 あまり好みではありません。ゴメンなさい❕

  • ウッディ さん

    夫の秘密をあの世に持って行ってあげると申し出る余命宣告された妻、プールの水を流してしまった小学校教諭、隣人の熱中症死の責任を感じる老夫婦、罪と罪悪感を描いた5つの物語。犯した罪を隠蔽したり、やましいことを繕おうとすると大きくなってしまう罪悪感、誰にも知られなければという悪魔のささやきで、不自然な行動をとってしまう、誰もが経験したことのある、あの嫌な感じがリアルで、読みやすかった。殺人はともかく、その他の話は、いつ自分が主人公になってもおかしくない話で、面白かった。

  • Yunemo さん

    このタイトル何なの?5編の中に無いじゃない、で読み始め。この5編に出てくるそもそものきっかけって、自身にもちょっとあるような。周りから見ればなんてことのないこと、本人の意識の中でこれはまずい、から始まる隠すという行動。ほんとにちょっとしたこと、隠すことによって深みにはまっていくもどかしさと焦燥感。子供のいたずらから派生してくる大ごとさ、に似た感覚かも。でも大人の世界じゃ通用せずに、時間の経過とともに、胸が掻き毟られるような焦燥感と罪悪感ばかりが。どの行動をとるかを選択したのは自分。この後悔感が身に沁みて。

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人物・団体紹介

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芦沢央

1984年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。18年『火のないところに煙は』で第7回静岡書店大賞を、22年『神の悪手』で第34回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞を、23年『夜の道標』で第76回日本推理作家協会賞(長編および連作短編

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