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いつかの人質 角川文庫

芦沢央

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041063392
ISBN 10 : 4041063396
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2018
Japan

Content Description

盲目の少女はなぜ二度も誘拐されたのか。注目作家のサスペンス・ミステリー

宮下愛子は幼いころ、ショッピングモールで母親が目を離したわずかなすきに連れ去られる。それは偶発的に起きた事件だったが、両親の元に戻ってきた愛子は失明していた。12年後、彼女は再び何者かによって誘拐される。一体誰が? 何の目的で? 一方、人気漫画家の江間礼遠は突然失踪した妻、優奈の行方を必死に探していた。優奈は12年前に起きた事件の加害者の娘だった。長い歳月を経て再び起きた、「被害者」と「加害者」の事件。偶然か、それとも二度目の誘拐に優奈は関わっているのか。急展開する圧巻のラスト35P! 文庫化に当たり、単行本から改稿されたシーンも。大注目作家のサスペンス・ミステリー。(解説:瀧井朝世)


【著者紹介】
芦沢央 : 1984年東京都出身。2006年千葉大学文学部史学科卒業。12年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞してデビュー。同作が15年に映画化され話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • さてさて

    『二度も誘拐される偶然なんてあるのだろうか?』幼き日に『誘拐』され、中学生となった十二年後に再び『誘拐』の憂き目に合ってしまった愛子。この作品では目が見えない愛子を襲う『誘拐』された恐怖がリアルに描かれる中にさまざまな人間模様が浮かび上がる物語が描かれていました。テンポよく視点が移動していく中にぐいぐい読ませる力を感じるこの作品。まさかの犯人の判明に言葉を失うこの作品。〈エピローグ〉に描かれていく光景の中に芦沢さんがこの作品で伝えられたかった『いつかの』という言葉に込められた深い意味に感じ入る作品でした。

  • しんたろー

    最近お気に入りの芦沢さん…本作は誘拐もので、被害者の15歳の少女、その父と母、容疑者の女、その夫、5人の視点を中心に周囲の人々のインタビューを挟んだ構成でテンポ好く進む。各々が何処にでもいそうな小市民で、自己愛と他者愛のバランスが取れずに、グラグラ揺らいでいるのがリアルに感じる。大切な人への想いがボタンの掛け違いになって悲劇を生んでしまい、切ない人間ドラマになっているのが好感。少女の成長も心地よいし、家族や夫婦の在り方、夢の追い方を考える小説として、ミステリとしての弱さを補って余りある快作と感じた。

  • のり

    一度ならず二度も誘拐された少女。不運な偶然と悪意。大切な我が子が連れ去られた時の親の心境は計り知れない。守る事と自立させる難しさ。被害者側でも一部の報道では叩かれる。犯人の動機も身勝手極まりない。精神が成熟しきれてない脆さ。二つの家庭が抱える苦悩。共通する会話の少なさと相互理解。簡単なようで凄く難しい。子供は大人が思うよりはるかに成長する。少女の強さに目を見張る。

  • ゆのん

    面白かったが途中で先が分かってしまった。色々、感想を述べるとネタバレになってしまうので超短い感想になってしまった。61

  • 相田うえお

    ★★★☆☆19069 小ちゃな子って、ちょっとした隙に「ん"っ?どこ行った?」ってな事も ありがちなんで、ほんと目が離せないですよね。本作品は、そんなシーンから始まりました。この作家さんの作品は初読みなんですけど、スリリングな展開で、しっかりとした読み応えがありました。ただ、あまりにも凄い内容でゾッとし過ぎる感というかインパクトあり過ぎ!特に結末は感情の中心部に強烈なパンチをくらった様な気持ちになって薄ら寒くなりました。。幽霊とかオバケ(おバカでなはく)なんかよりも訳分からん人の方が怖〜いよね。

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