学問と政治 学術会議任命拒否問題とは何か 岩波新書

芦名定道

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004319252
ISBN 10 : 4004319250
フォーマット
出版社
発行年月
2022年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
214p;18

内容詳細

二〇二〇年 一〇月一日、時の首相・菅義偉は、日本学術会議から新会員として推薦を受けた一〇五名のうち六名の任命だけを拒否した。この事件は、いったい私たちに何を問いかけているのか。民主主義や法、学問のあり方…日本社会の矛盾に直面した当事者六名が、その背景と本質を問う。

目次 : 1 学術会議会員任命拒否問題の歴史的な意味/ 2 現代日本と軍事研究―日本学術会議で何が議論されたのか/ 3 反憲法政治の転換を/ 4 日本学術会議会員任命拒否事件の現段階/ 5 ポスト真実の政治状況と人文知/ 6 政治と学問、そして民主主義をめぐる対話

【著者紹介】
芦名定道 : 1956年生まれ。京都大学名誉教授、関西学院大学教授。キリスト教思想

宇野重規 : 1967年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。政治思想史、政治哲学

岡田正則 : 1957年生まれ。早稲田大学法学学術院教授。行政法

小沢隆一 : 1959年生まれ。東京慈恵会医科大学教授。憲法学

加藤陽子 (書籍) : 1960年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。日本近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    戦争に対して学問はけっして関わってはいけない。原爆は物理学の知見で多くの被爆者を産んでしまった。そして、菅内閣、岸田内閣でも、ウクライナ戦争下、スーダン紛争など、現在進行系で進む問題である。日本人として日本国憲法の規定を真摯に受け止め、学術人が独立して世の中の進化に加担し、戦争という国家権力による利用にあわないことを期待したい。

  • 崩紫サロメ さん

    2020年に菅内閣により起こった学術会議任命拒否問題。本書は任命拒否された6人による共著。専門分野も異なり、論じる形態も異なるが、「学術会議とは何か」「学問の自由とは何か」という問題に、当事者として切実に論じている。加藤陽子はこの件に関して「時の権力が「何が正しく、何が間違っているかを決めている」点を問題としている(p.36)。また、学術会議は科学者の代表ではなく、社会に対して全科学者の責任を集約する一つの主体とした吉川弘之の言を挙げ(p.55)、強い危機感を示す。

  • おおにし さん

    (読書会課題本)学術会議任命拒否問題とは何かを知りたくて本書で6名の主張を読んだが本質をすっきりと理解できなかった。拒否の根拠が内閣府から示されない以上推測するしかないのだが、軍事研究に反対する大学や研究機関に恫喝することが第一目的であったのだと思う。軍事的安全保障研究については、加藤氏が言うように、大学の学部を新設して国民の目から見える形で軍事研究をするというのも一つで、そこには人文社会系研究者も参加して、科学・技術社会論という学問領域を形成していくのが良いと思う。

  • ユーユーテイン さん

    日本学術会議任命問題で、任命拒否となった6名の学者が寄稿した文章集。政府は任命拒否の理由を説明していないことを改めて知った。理由が明らかになっていないのを、このことが理由かもしれない、と拒否された側が述べることは「忖度」を招くので有害ですらある、と宇野氏は言う。一方、これは人事の問題であり任命拒否の理由を細々と説明する必要はない、という意見もある。学問の自由は守られるべきだが、日本学術会議という組織は必要なのだろうか?組織の有無に関わらず、学びたい人が、平和を求めて自由に学問ができる環境整備を望みたい。

  • 林克也 さん

    一つ一つ納得しながら読んだ。今回、山上容疑者がパンドラの箱を開けたことにより、この本で6人が述べている内容がより一層確かなものになり世の一般の人にもわかりやすくなってきたのではないかと思う。 宇野重規さんの章から引用。 「混ぜたら危険」ということさ。権力分立を破れば暴政になるし、政教分離を犯せば宗教支配になる。きちんと「線を引く」ことが大事だ。おそらく暴政や宗教支配で苦労してきた人類の知恵なんだろうね。

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