結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

船戸優里

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784093887571
ISBN 10 : 4093887578
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
追加情報
:
260p;19

内容詳細

「もうおねがいゆるしてください」悲痛な叫びを遺し、結愛ちゃんの人生はわずか5年で幕を閉じた。夫からの執拗なDVに心はすり減り、児相にも警察にもSOSは届かず、しつけという名の虐待は日常化した。娘を衰弱死させた罪に問われ8年の実刑判決を下された母親の痛みと悲しみの記録。ルポライター・杉山春氏の解説、精神科医・白川美也子氏の診断書も収録。

目次 : 第1章 結愛が生まれた日/ 第2章 虐待/ 第3章 上京/ 第4章 深い闇から/ 第5章 生きて償う/ 第6章 裁き

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鉄之助 さん

    鬼畜だと思っていた。目黒区で5歳児に食物を満足に与えず虐待死させた母親の、獄中記。読んでみて、自分の考えを改めさせられた。やったことは絶対に許されないことだが、なぜそうなったかを理解(”想像できる”の方が近い)することはできるような気がする。毎日説教3時間など夫の歪んだ「しつけ」に洗脳された著者。「普通」という言葉が、多くの人を生き辛くさせている。この言葉に共感を覚えた。連合赤軍の永田洋子を弁護した大谷恭子さんが弁護人だったから、著者は心を通じ合えたのかもしれない。巻末の資料も充実の良書。

  • ゆいまある さん

    凄く怖くて家族に側にいて貰いながら読んだ。知識に乏しいながらも素直で読みやすい文章に驚く。優里さんの再婚相手雄大は、連日何時間も説教し、食事制限をし、人格を否定し尽くし、誰にも助けを求められないようにしてから結愛ちゃんを優里さんの目の前で殺した。最初の方は解離が酷くて何が現実か分かってないのだが、それが一層恐怖を呼ぶ。風呂に入れないということは風呂で思い出したくないぐらい恐ろしい事があったのだ。二度と同じような事件が起きないようにと勇気を持って出版された本書。この事件から香川県の虐待対応も変わりました。

  • ネギっ子gen さん

    【どこにでもいる、素朴で可愛らしい若いお母さんにしか見えない。そんな彼女が、なぜ社会を騒がす存在になったのか……】本書は、目黒区で5歳の少女・結愛ちゃんが、十分な食事を与えられずに、父親から暴力を受けた末に衰弱死した事件で、第一審で懲役8年の判決を下された母親が、罪と向き合いながら綴った記録。ルポライター・杉山春氏の解説、被告を診断した精神科医・白川美也子氏の意見書も巻末に収録。今思っても、結愛ちゃんが書いた「反省文」が切ない。母親「優里」と娘「結愛」それぞれの名前に込められた思いは……。心乱れる読書。⇒

  • ニッポニア さん

    犯人探しをする必要はなく、女の子が亡くなった、で全てじゃないだろうか。誰が悪く、誰が悪くなく、はない。それぞれで受け止めるしかない。被害者であり、加害者である、母親の手記は、真実を語っているとは思えない。けれど、一時の感情をそのまま吐露しているのは確かなのだろう。第三者があれこれ言う必要はない、けれど、商業出版として出す意味がどれほどあるのか、製作者の意図は歪んでとられる可能性を感じた。娘に対しお経を唱えている最中、一家で笑い出す感覚は、信じられないような、しかし、わかる気がする。乾いた悲しみ。

  • ma-bo さん

    虐待死した結愛ちゃんの母親が綴っていた日記を基にした手記。筆跡で判断するのは良くない事だろうが題字を見ると頼りなさを感じてしまう。夫からの支配、洗脳。全く母親に責任がないとは思わないが彼女も犠牲者だ。再婚するまでの間の母娘にはお互いへの愛と信頼が冒頭の沢山の写真に見て取れる。 結愛ちゃんのためを思い新しい家庭を築こうとした相手による虐待。いたたまれない。

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