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黒猫館の殺人 新装改訂版 講談社文庫

Yukito Ayatsuji

User Review :5.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062777438
ISBN 10 : 4062777436
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2014
Japan

Content Description

推理作家鹿谷門実に手紙を送った老人の手記にはある殺人事件がリアルに綴られていた。建築家中村青司の手になる黒猫館の秘密が鍵か。

【著者紹介】
綾辻行人 : 1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院修了。’87年に『十角館の殺人』で作家デビュー。“新本格ムーヴメント”の嚆矢となる。’92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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館シリーズとしてはどことなく影が薄い黒猫...

投稿日:2021/07/11 (日)

館シリーズとしてはどことなく影が薄い黒猫館ですが、館としては十角館、迷路館の次に好きです。逆に言うとミステリを求めている人には評価が低いかもしれません(途中でトリックがわかったと言う人がいるので...)。

sissy さん | 不明 | 不明

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お世辞じゃなく本当にスケールが大きいトリ...

投稿日:2018/12/16 (日)

お世辞じゃなく本当にスケールが大きいトリックが使われます。ラストまで読んだ時、トリックにもびっくりするけど、あれが伏線だったのか!やられた!ということになる。

しおようかん さん | 千葉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • W-G

    初読の時はイマイチだったが楽しめた。当時は私の好みが極端に"推理小説"よりも"探偵小説"に偏っており、こういう仕掛けはあまり琴線に触れなかったからだろう。今作は本質的に、読者を含む"観客"に向けて開かれている。世界内で起こった事件自体は本当にたいした事ない。「ふぅん」で終わってしまう人も相当数いそう。たしかに伏線だらけなものの「ほら、ココにちゃんと書いてありましたよぉ」的な回収の仕方は若干くどい。シリーズの中でも、コレと奇面館は華麗に決めきれていない。あと、「それを伏線と言われてもねぇ…」なものも多い。

  • Kircheis

    ★★★☆☆ 館シリーズ第6作目。 前作に続いて江南が登場。島田も無事に鹿谷に名前チェンジして安定感とマンネリが同居する。 ミステリなので犯人当てが主題かと思わせといて、意外なクイーンの名作『神の灯』ばりの仕掛けであっと驚かせる趣向。 終盤の鹿谷による解説の途中までその真相には気付かなかったものの、そこまで驚くこともなかった。 逆に犯人の正体、トリック、動機の全てが取ってつけたようなオチだったので、シリーズの中ではインパクトの薄い作品になったように思う。

  • イアン

    ★★★★★★★☆☆☆新装改訂版のトリを飾る「館」シリーズ第6弾。火災で記憶を失った黒猫館の元管理人・鮎田冬馬の元に残された一冊の手記。1年前の殺人と死体隠匿の様子が生々しく記された真偽不明のそれを頼りに、鹿谷と河南は北海道・阿寒にあるという黒猫館へ向かうが…。他のシリーズ作と比べると事件自体は地味だし密室トリックもやっつけ感があるけど、世界が反転するような仕掛けと伏線の巧みさは見事。ただ順番通りに読まない人もいると思うので、最後にある『時計館』の壮大なネタバレは新装改訂に合わせて見直してもよかったと思う。

  • パトラッシュ

    館シリーズなのだから、館そのものがトリックの核となるクイーンの名作に対するオマージュ物を一作は書こうと作者も考えていたはず。その意図は買うし作品の出来も悪くはないが、さすがに初読時は作りすぎの感が拭えなかった。反社会派の旗を掲げる新本格にリアリズムを求める愚は承知だが、あまりに納得し難い設定とトリックに思えたからだ。しかし21世紀の今日に読み直すと、社会派を知らない若い読者が「ミステリは何でもありでいいんだ」と受け止めて、特殊設定物を生み出す契機になった気がする。いわば本書はミステリ界の『腹腹時計』かも。

  • しんたろー

    館シリーズ第6弾…黒猫館と呼ばれる僻地の洋館で起こった怪事件を、その管理人の手記と一年後の編集者・河南の主観による章が交互に進行して謎を解いていく形式。今回も丁寧に伏線を張ってミステリとしての楽しさを提供しつつ、筆者らしい妖しい雰囲気も漂っているが、事件自体は地味な印象なのが残念。それでも、最終章での解明は「そうきたかー!」と唸ったし、練られた文章は流石。『時計館』や『迷路館』の方がトリック、大仕掛け感、哀しい真相など好みだったが、本作も上質な本格ものである事に変わりはなく、第一人者の筆力は凄いと思えた。

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