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安保論争 ちくま新書

細谷雄一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480069047
ISBN 10 : 4480069046
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

現代の世界で、平和はいかにして実現可能か。日本の安全は、どうすれば確保できるのか―。安保関連法をめぐる激しい論戦にもかかわらず、こうした肝要な問いが掘り下げられることはなかった。これらの難問を適切に考えるには、どのような場合に戦争が起こるかを示す歴史の知見と、二一世紀の安全保障環境をめぐるリアルな認識とが、ともに不可欠である。国際政治・外交史の標準的見地から、あるべき安全保障の姿と、そのために日本がとるべき道筋を大胆かつ冷静に説く、論争の書。

目次 : 1 平和はいかにして可能か(平和への無関心/ 新しい世界のなかで)/ 2 歴史から安全保障を学ぶ(より不安定でより危険な世界/ 平和を守るために必要な軍事力)/ 3 われわれはどのような世界を生きているのか―現代の安全保障環境(「太平洋の世紀」の日本の役割/ 「マハンの海」と「グロティウスの海」/ 日露関係のレアルポリティーク/ 東アジア安全保障環境と日本の衰退/ 「陸の孤島」と「海の孤島」/ 対話と交渉のみで北朝鮮のミサイル発射を止めることは可能か/ カオスを超えて―世界秩序の変化と日本外交)/ 4 日本の平和主義はどうあるべきか―安保法制を考える(集団的自衛権をめぐる戦後政治/ 「平和国家」日本の安全保障論/ 安保関連法と新しい防衛政策/ 安保法制を理性的に議論するために)

【著者紹介】
細谷雄一 : 1971年千葉県生まれ。慶應義塾大学法学部教授。立教大学法学部卒業。英国バーミンガム大学大学院国際関係学修士号取得。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。博士(法学)。北海道大学専任講師などをへて現職。『戦後国際秩序とイギリス外交』(創文社)でサントリー学芸賞、『外交による平和』(有斐閣)で政治研究櫻田會奨励賞、『倫理的な戦争』(慶應義塾大学出版会)で読売・吉野作造賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • nnpusnsn1945

    内容は難しいが概ね同意できる。感情論でなく、理性で説けている珍しい本である。論調としては政府寄りかもしれないが、決して現実味のない国粋主義ではないし(満州事変は国際社会に影響を与えた、日本に侵略された東南アジア等と言及)、SNSで跋扈する結論ありきの(そして票田となりえる中間派を予め除いている)護憲派でもない。運動では具体的に述べられていない、外交や歴史上の観点から考える安保法制について論じられている。賛成、反対で信頼できる文献をリスト化しているのも良い。

  • kawa

    安保法制を巡るあの暑い夏(2015年)は、どこにいってしまったのだろう。そんなクールダウンの季節に読めて良かった一冊。筆者は、安保法制の肯定論者。心情的に筆者の論に賛成の立場なのだが、集団的自衛権の変遷の記述には目から鱗、多くの憲法学者の言を鵜呑みにしていた。情緒的な発想を反省。そうは言っても、集団的自衛権が国際平和協力活動と後方支援活動に限定されているという説明、いつ、その解釈が拡大されるかは、国民がきちんと監視していないとだめ。情緒的感性では悪意の為政者に騙される。

  • ネムル

    安保法賛成覇から書かれた論点・歴史の整理。日本の孤立平和主義批判、賛否論争の感情的な噛み合わなさなど、説得力を感じる点は少なくない。ただし具体性のないSEALDSの理想論を痛烈に批判する一方で、その感情的な論調がややも同じ陥穽にはまっている印象を感じる。また批判の矛先がSEALDSのような理想主義者ばかりで、安保反対派の学者に向かっていないのはやはり欺瞞ではないだろうか。反対派の著作を読まないことには評価をしかねる一冊。

  • sayan

    担当しているとある仕事で、p.100「日本には孤立主義的な体質がたしかにあって、そのため国際社会の変化への対応が遅れ気味であることは否定しがたい(高坂正尭「国際政治」)をダイレクトに目の当たりすることが多々ある。が、一周して変化への対応が遅れたことで結果として「益」を得た場面もある。ビジョン、戦略なき国際社会のメインストリーム盲目追従に国の未来はない。ましてや代案なき何でも反対の場合も然り。p.15自らの正義を振り回す内向きな姿勢、箇所は共感を覚える。p.204戦略の逆説、p.268は手厳しいが興味深い。

  • ふぇるけん

    序章で、「先進民主主義国の中で政治/国民/メディアのレベルでこれほど安全保障政策をめぐる論争が理性的に行われていない国は珍しい」と一刀両断した上で、抽象的に平和を叫ぶだけでは平和を確立することもできないし、戦争を避けることもできないとSEALDsの主張を一刀両断。具体例として、米軍のフィリピン撤退後の南シナ海における中国の台頭。「力の真空地帯」を作るとそこに新たな力を呼び込んでしまう。なので、安全保障は国際連携を維持しながら、緊密な安全保障体制を築くことが肝要。安全保障に関する入門書として最適な一冊。

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