執権 北条氏と鎌倉幕府 講談社学術文庫

細川重男

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065175736
ISBN 10 : 4065175739
フォーマット
出版社
発行年月
2019年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;15

内容詳細

北条氏はなぜ将軍にならなかったのか。なぜ鎌倉武士たちは果てなく抗争を繰り返したのか。執権政治、得宗専制を成立せしめた論理と政治構造とは。幕府草創期を支え、承久の乱を制し、執権への権力集中を成し遂げた義時と、一三世紀後半の蒙古侵攻という危機のなか得宗独裁体制を築いた時宗。二人を軸に、明快に鎌倉幕府の政治史を見通す画期的論考!

目次 : 第1章 北条氏という家(伊豆時代の北条氏武士団/ 烏帽子親子関係に見る生き残り戦略)/ 第2章 江間小四郎義時の軌跡―伝説が意味するもの(北条氏庶家江間氏/ 鎌倉殿家子 ほか)/ 第3章 相模太郎時宗の自画像―内戦が意味するもの(奇怪な古文書/ 北条時輔の政治的位置1―嫡庶の順位 ほか)/ 第4章 辺境の独裁者―四人目の源氏将軍が意味するもの(鎌倉将軍の系譜/ 氏・姓・苗字 ほか)/ 第5章 カリスマ去って後

【著者紹介】
細川重男 : 1962年、東京都に生まれる。東洋大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了、立正大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学。博士(文学・立正大学)。専攻は日本中世政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    東国武士団が自分たちの政府を作った鎌倉幕府で北条氏が権力を掌握した過程を、将軍にならなかった理由から解明する。組織運営に不慣れな面々が何とか運営しながら内紛の続く幕府を見た後鳥羽上皇が、討幕を図る理由はあったのだ。承久の乱で勝利した北条義時が武内宿禰の再誕という神話的存在になった結果、義時嫡系である北条得宗家に将軍に匹敵する権威を与えたとみる。さらに時宗は元寇をテコに得宗への権力集中を進め独裁者と化したが、幕府にはその権力を維持する理想も力もなかった。組織が未成熟な時代、政治の属人生が政権を左右したのだ。

  • HANA さん

    鎌倉武士の蛮族っぷりが話題の昨今でありますが、本書は鎌倉幕府に置いて「北条氏は何故将軍にならなかったのか」という問いを、義時・時宗二人の業績を中心に答えた一冊。自分の知識だと鎌倉時代については開府から承久の乱、元寇、太平記くらいの知識しか無かったため、読み込むための前提知識が不足していたけど、学術書らしからぬ洒脱な文体と詳しい説明に助けられて面白く読む事が出来た。二月騒動とか竹内宿禰伝説とか面白すぎる。得宗政治というこの時代独特の体制と北条氏の置かれた立ち位置に初心者が踏み込むには必携の良書だと思います。

  • ちゅんさん さん

    著者が言うように鎌倉時代は初めての武家政権にしてはよく150年も続いたと思う。初めてだらけで何のノウハウもない武士たちが試行錯誤しながらも幕府を維持しようという姿はかなりめちゃくちゃなことをしているが人間臭さを感じる。鎌倉時代は歴史を学ぶ分にはかなり魅力的な時代だ、でも絶対この時代には生まれたくない。著者の語り口も程よく砕けていて読みやすかったです。かなりの良書だと思う。

  • 南北 さん

    「北条氏はなぜ将軍にならなかったのか」という問いに対する答を追求した本である。同じ執権とはいっても北条義時の時代と北条時宗以降の時代では大きく異なると指摘しているのは興味深く感じた。本書の面白さの1つは古文書からの現代語訳だろう。源実朝が意外と怒りっぽいのも驚いたが、実朝の発言の現代語訳が「幕府、ナメてんのか!?」となっているものがあり、実感できる訳になっていることに感心した。鎌倉時代に興味がある人なら読んでおいて損はないと思う。

  • 鐵太郎 さん

    北条氏はなぜ将軍とならなかったのか、がメインテーマでしょうか。この疑問に対する答えと解説が、鎌倉時代をまるまる描写し、北条高時という傑物と北条時宗という怪物・独裁者の施政と彼らが築いたものの描写により示されます。そして@鎌倉北条氏とはなにか A「徳宗」の本当の意味はなにか B鎌倉政権の中で四人目の源氏将軍はなぜ生まれなぜ消されたのか という謎を解明することで、あの時代を見事に描写しています。これは面白い。

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